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 プロ野球の世界では、高い能力を持ちながらも、所属する球団の戦力状況によって一軍での出場機会に恵まれない選手も少なくない。今季はリーグ優勝を目指す広島東洋カープでも、投打ともに厳しい立場となっている選手もいる。ここでは、一軍での出場機会に飢える広島の選手を紹介したい。

 

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中村奨成


投打:右投右打
身長/体重:181cm/84kg
生年月日:1999年6月6日
経歴:広陵高
ドラフト:2017年ドラフト1位

 
 甲子園を大いに沸かせた中村奨成だが、プロ入り後は一軍の壁に苦しんでいる。
 
 広陵高では、3年夏の甲子園で6本塁打17打点を挙げる驚異的な活躍。大会個人最多本塁打、個人最多打点などあらゆる記録を塗り替え、ドラフト1位で地元の広島東洋カープに入団した。
 

 
 入団後はしばらくファームで過ごしたが、高卒3年目に一軍デビュー。すると翌2021年は39試合の出場ながら打率.283、2本塁打、5打点の成績をマークし、ここから上昇気流に乗ると思われた。
 
 しかし、翌2022年は27試合の出場で打率.193に終わると、昨季も18試合の出場で打率.150と低迷。打撃に課題を残していた。
 
 今季から外野手登録となった中村奨。3月31日には一軍に昇格したが、チャンスを活かせず4月8日にファームへ逆戻りとなった。
 
 外野手では田村俊介や久保修といった若手が台頭。かつて夏の甲子園を沸かせたスターが、正念場を迎えている。

玉村昇悟


投打:左投左打
身長/体重:179cm/85kg
生年月日:2001年4月16日
経歴:丹生高
ドラフト:2019年ドラフト6位

 
 高校時代は「越前のドクターK」とも呼ばれた玉村昇悟。ただ、プロの世界ではまだステップアップが必要と言えそうだ。
 
 丹生高でプレーした玉村は、3年夏の福井県大会で5試合を投げて計52奪三振を奪い、大会新記録を樹立。次期エースとして期待を受け、ドラフト6位で広島東洋カープに入団した。
 

 
 高卒2年目に一軍デビューを果たすと、同年は17試合に登板して4勝7敗、防御率3.83をマーク。101イニングを投げるなど、先発として貴重な経験を積んだ。
 
 ところが、翌2022年はコンディション不良などが重なり、9試合の登板で2勝どまり。昨季も9試合に登板して3勝1敗と勝ち越しながらも、防御率は4.96と安定感を欠いた。
 
 そんな中、今季はオープン戦で2試合に先発登板し、防御率1.13を記録。開幕一軍こそ逃したが、ファームでは好投を続け、5月25日に一軍昇格。
 
 満を持しての先発登板となったが、DeNA打線に対して3回5失点でノックアウト。今季初の一軍マウンドは、無念の結果となった。

戸根千明


投打:左投左打
身長/体重:174cm/102kg
生年月日:1992年10月17日
経歴:石見智翠館高 – 日本大
ドラフト:2014年ドラフト2位

 
 心機一転、広島東洋カープで再起を図っていた戸根千明も、このままでは一軍登板が難しそうだ。
 
 日本大では東都2部という環境の中、3年秋に9試合の登板で防御率1.72をマーク。その後、読売ジャイアンツからドラフト2位指名を受けてプロ入りした。
 

 
 プロ1年目からブルペンの一角として貴重な戦力に。同年は46試合に登板し、1勝1敗1セーブ、防御率2.88をマーク。今後もリリーフ陣を支える活躍が期待された。
 
 しかし、その後は制球面が大きな課題に。2019年こそ26試合の登板で防御率1.99と復活の兆しを見せたが、ルーキーイヤーの登板数を越えられないまま、2022年オフに現役ドラフトで広島に移籍した。
 
 移籍1年目の昨季は、開幕一軍入りを果たしたが、24試合の登板で1勝0敗、防御率4.64。安定感を取り戻すことはできなかった。
 
 今季は森浦大輔や黒原拓未、塹江敦哉といった左腕が一軍の戦力に。ファームで目立つ結果を残せなければ、出番はなかなか回ってこないだろう。

林晃汰


投打:右投左打
身長/体重:181cm/100kg
生年月日:2000年11月16日
経歴:智弁和歌山高
ドラフト:2018年ドラフト3位

 
 パンチ力が大きな魅力の林晃汰。一軍で実力を発揮したい今季は、再ブレイクの兆しを見せている。
 
 智弁和歌山高では甲子園に3度出場し、2年夏の甲子園では逆方向に一発を放つなど活躍。高校通算49本塁打をマークし、将来の主軸候補としてドラフト3位で広島東洋カープに入団した。
 

 
 高卒1年目はファームで102試合に出場し、打率こそ.225だったが7本塁打を記録。2021年には一軍のレギュラー格となり、102試合出場で打率.266(規定未満)、10本塁打、40打点をマーク。さらなる飛躍が期待されていた。
 
 ところが、一転して翌2022年は打撃不振に陥り、まさかの一軍出場なし。昨季は一軍で20試合に出場したものの、放った本塁打はわずか1本に終わった。
 
 今季はオープン戦から14試合に出場。しかし、打率.143と結果を残せずに開幕は二軍で迎えることとなった。
 
 苦しいスタートとなった林だが、5月14日に一軍へ昇格。一塁のポジションで積極的にスタメン起用され、同19日の巨人戦、21日の阪神戦と2試合連続タイムリーを放つなど、アピールに成功している。

中村健人


投打:右投右打
身長/体重:183cm/97kg
生年月日:1997年5月21日
経歴:中京大中京高 – 慶応大 – トヨタ自動車
ドラフト:2021年ドラフト3位

 
 プロ3年目となる中村健人も、一軍で結果が欲しい選手の1人だ。
 
 慶応大では、3年秋にベストナインに輝くなど主力として活躍。無念のドラフト指名漏れを経験したものの、社会人野球のトヨタ自動車を経て、ドラフト3位で広島東洋カープに入団した。
 

 
 プロ1年目は5月にプロ初本塁打を放つと、最終的に62試合に出場して打率.240、3本塁打、10打点をマーク。プレーだけでなくベンチから積極的に声を出し、チームを盛り上げる側面も見せていた。
 
 ところがプロ2年目の昨季は、打撃不振の影響でまさかの一軍出場なし。同年はファームでも打率.205に終わっていた。
 
 今季はオープン戦でチーム初本塁打を放つなどアピールしたが、17試合の出場で打率.152という厳しい数字に。開幕は二軍スタートとなった。
 
 そんな中、5月3日に一軍昇格。同8日の阪神戦では今季初本塁打を放ったが、その後はやや苦しんでいる。出場機会が限られているが、バットで結果を残し続けたい。

ケムナ誠


・投打:右投右打
・身長/体重:190cm/96kg
・生年月日:1995年6月5日
・経歴:日南高 – 日本文理大
・ドラフト:2017年ドラフト3位
 
 2020年からフル回転の活躍をしていたケムナ誠。今季は復活を目指すシーズンとなる。
 
 日本文理大で先発・リリーフの両方で実績を残したケムナ。ドラフト会議では広島東洋カープから3位指名を受け、見事プロ野球選手の仲間入りを果たした。
 

 
 大卒3年目の2020年から頭角を現し、同年は41試合の登板で12ホールドポイント(1勝1敗11ホールド)、防御率3.88をマーク。一軍で確かな戦力となった。
 
 ここから3年連続40試合以上でマウンドに上がり、2022年には43試合の登板で18ホールドポイント(4勝0敗14ホールド)、防御率3.20をマークした。
 
 しかし昨季は、開幕一軍入りしたものの、同年9月に右肘のクリーニング手術を受け、一軍では24試合の登板となった。
 
 今季はファームで好投を見せ、4月21日に一軍昇格。現在もベンチ入りを続けているが、思うように登板機会を得られていないのが現状だ。

 

 

 
【了】