5月22日(現地時間21日、日付は以下同)に幕を開けた「NBAプレーオフ2024」のイースタン・カンファレンス・ファイナル第1戦。ホームのTDガーデンで迎えたボストン・セルティックスは、第4クォーター残り約2分で5点を追う劣勢に陥っていた。

 もっとも、そこからドリュー・ホリデーのレイアップで追い上げると、ジェイレン・ブラウンのフリースロー2本で1点差に詰め寄る。アンドリュー・ネムハードのジャンパーで3点差に広げられたが、残り6.1秒にブラウンが左コーナーから値千金の3ポイントシュートをねじ込み、同点に追いついてみせた。

「自分たちにはいつだってチャンスがあるんだと分かっていた。とんでもないことが起こってきたのを目の当たりにしてきたんだ。試合で負けるまで、僕らがこの試合を落とすとは思っていなかった。それも自分たちがすごくしぶとかった要因だね」

 そう語ったホリデーは、ブラウンが決めた同点弾をアシストしただけでなく、持ち前のディフェンスで相手のターンオーバーも誘発し、攻防両面で貴重な働きを見せた。

 延長に入ると、ジェイソン・テイタムが1人で10得点を荒稼ぎし、最終スコア133−128でセルティックスがペイサーズ相手に先勝し、シリーズ戦績を1勝0敗とした。

 この日はテイタムがゲームハイの36得点に12リバウンド4アシスト3スティール、ホリデーが28得点7リバウンド8アシスト3スティール、ブラウンが26得点7リバウンド5アシスト3スティール、デリック・ホワイトが15得点6リバウンド9アシスト2スティール、アル・ホーフォードが15得点6リバウンド3ブロックと、先発全員が2ケタ得点をマーク。

 勝利まであと少しだったペイサーズへ同点弾をお見舞いし、“プレーオフの洗礼”を浴びせたブラウンはこう話していた。

「これがNBAプレーオフなのさ。自分たちの感情をコントロールしないといけない。どんなことだって起こるんだから。最後のブザーが鳴るまで終わりじゃないんだ。最後の最後で、僕らがこの試合に勝つ道をこじ開けたのさ」

 両チームによるシリーズ第2戦は24日に同じくTDガーデンで行われる。セルティックスはファーストラウンド、カンファレンス・セミファイナルをそれぞれ4勝1敗で突破したのだが、ホームの第2戦だけを落としていた。

「今の自分たちに証明することなんてない。僕らは大事な一戦に勝ったんだ。シリーズは終わりには程遠いよ」と、テイタムはすでに次戦へと切り替えていた。

【動画】第1戦で計90得点を奪ったテイタム、ホリデー、ブラウンのハイライト!