コンビニの人気商品をアレンジし、新しいメニュー作りにチャレンジする、この企画。今回は、ファミリーマート(ファミマ)の大人気ホットスナック、「ファミチキ」をセレクトした。さらに、ファミチキを挟むために開発された「ファミチキバンズ」と、何となく相性が良さそうな「こってりだれの味付けたまご」を全メニューに使用し、新しいハンバーガーを作ってみた。

●和洋のおいしさが大爆発、ごぼうサラダ&ファミチキバーガー


 まずは、ごぼうサラダを使ってハンバーガー作り。ファミチキバンズにチキンを置き、その上にごぼうサラダをたっぷり乗せて、そっと味付けたまごを添えれば完成。調理器具も必要ないので、超簡単にできてしまった。見た目もなかなか美味そうだ。
 では、バクリとかぶりつくと「うまっ! いきなり名作爆誕やで!」。ごぼうサラダに和えてある和風のような洋風のようなごまソースが、若干スパイシーなチキンの味わいを膨らませてバランス完璧。ごぼうのシャキシャキ感とチキンのサクサク感が混ざり、食感も楽しい。チキンの油分をさっぱりとしてくれるから、飽きずに丸ごといただけるのもポイントだ。商品化を本気でおすすめしたい逸品に仕上がった。
総評
手軽さ ★★★★☆
一体感 ★★★★★
美味さ ★★★★★
斬新さ ★★★★☆
合計点 18ポイント
 これは、当然の高得点。ごぼうがパラパラ落ちて少しだけ食べづらいことと、想像できない味ではないことで、手軽さと斬新さが星四つとなったが、この企画の代表作となるレベルの完成度だ。大成功。

●強すぎる一体感が生む脱力感、ハッシュドポテト&ファミチキバーガー


 お次はファミチキと同コーナーに置いてある人気商品、ハッシュドポテトとコラボ。これまた調理は超簡単で、バンズに挟んだチキンの上にハッシュドポテトと味付けたまごを乗せれば出来上がり。5秒で美味いものが完成するならいうことなしだ。
 では出来立てのバーガーにかぶりついてみると、ほうほう、どっちか分からないがサクサクとした食感があって、ふむふむ、どっちか分からないがジュワーと油分が溢れてきて、うーむ、どっちか分からないが香ばしい味わいがうっすらと。だから、「どっちか分かんないって!」。ポテトがチキンの風味を薄めてしまう上に、油分と揚げ物の匂いが強く、全体的に薄らぼんやりとした味わい。
 牛肉のパテくらい別の素材だとハッシュドポテトとうまく調和するかもしれないが、フライドチキンだと見事にお互いの魅力を相殺し、美味くないこともないんだけど、何ともいえない脱力感が漂う結果となった。これは、別々に食べたほうが正解。
総評
手軽さ ★★★★★
一体感 ★★★★☆
美味さ ★★☆☆☆
斬新さ ★★★☆☆
合計点 14ポイント
 手軽さは挟むだけなので、マックスの星五つ。そして少々不思議だが、味がまとまっているのに違いがないことから、一体感も高得点となった。他の二つは残念ながら伸び悩んだが、ポイント的には最低レベルを免れた結果。

●昭和レトロな味わい? 焼きそば&ファミチキバーガー


 3品目の挑戦は、焼きそばとのコラボ。長年愛される調理パン「焼きそばパン」が存在するわけだから、大失敗はないだろう。まず、バンズに上にチキンではなく、レンジでチンした焼きそばを山盛り乗せる。その上に重りになるようにチキンをオンし、最後に味付けたまごを添えると完成。かなり食べづらそうなボリューム感だが、そのお味は如何に。
 今年一番の大口を開けて、バックリとかぶりつくと、そりゃそうだ。焼きそばのソース味とバンズがいい感じに混ざり、懐かし&ウマし。どんどん食べ進めると、やがてチキンの味も加わって「うん?」、チキンの味も加わるはず。「あれれ、チキンの味は?」、焼きそばのソース味が強すぎて、主役のチキンはどこへやら。
 半分以上いただき、チキンの食感は感じているのに味がほとんどしない。「声はすれども姿は見えず」の悲しい状態が続き、満腹感だけが押し寄せてきた。
総評
手軽さ ★★★☆☆
一体感 ★★☆☆☆
美味さ ★★★☆☆
斬新さ ★★★☆☆
合計点 11ポイント
 いくら美味くても、主役の味が消されるのはマイナスポイント。チンする手間、ボロボロとこぼれる食べにくさ、焼きそばパンがあるのでそれほど斬新でもない、と、よく考えると戦う前から負けが決まっていたかも。これは完全に、別々にいただいた方がいいという結果に。

●コンビニ巡りの日々は続く


 最初のごぼうサラダが大成功だっただけに、何だか尻窄みとなってしまった今回のアレンジ。次回への意欲をなんとか燃やしながら、コンビニ巡りの日々は続く。(エフェクト・山葉のぶゆき)