ETCカードはクレジットカード会社が発行するのが定番ですが、クレジットカードを持っていないと、作る事はできないのでしょうか。

クレジットカードがなくてもETCカードは作れる

 高速道路を利用してのロングツーリングに備えて、バイクにETC車載器を搭載する人は多いと思います。高速道路におけるETCの利用率は9割を超えており、高速道路を走る車両にとって、なくてはならない存在になりつつあると言っても過言では無いでしょう。

 もちろん、ETCはバイクに車載器を搭載しただけで利用できるシステムではありません。ETCを利用する際、車載器とともに必要とされるのがETCカード。ETCカードを車載器にセットすることで、はじめてETCの利用が可能になります。

ETCはETCカードを車載器にセットすることで、はじめてETCの利用が可能になる
ETCはETCカードを車載器にセットすることで、はじめてETCの利用が可能になる

ETCカードと聞いて多くの人が思い浮かべるのは、クレジットカード会社が発行するETCカードでしょう。車両ごとに発行される、大口、高頻度利用者向けの「ETCコーポレートカード」も存在しますが、個人で利用する機会はほとんどありません。

 基本的には、クレジットカードの申し込みと同時、もしくはクレジットカードを保有している状態でETCカードの発行を申し込むことで、手に入れることが可能。

 年会費や発行手数料はカード会社やクレジットカードのランクによって異なりますが、無料とされている場合も多く、クレジットカードを作る際に、とりあえずETCカードも同時に申し込むという人も少なくありません。

 そのため、クレジットカードを保有している人にとってETCカードの発行は、非常に簡単なもの。しかし、高速道路を利用する人全員が、クレジットカードを持っているとは限りません。

 特に、16歳から免許の取得が可能な排気量のバイクの場合、クレジットカードを持つことが不可能な年齢のライダーも一定数いるはずです。また、クレジットカードの与信審査に通らない人や、あえてクレジットカードを作らない人もいるでしょう。

 このようにクレジットカードを作成できない人でも、ETCを使えるように、NEXCO等の6つの道路会社が発行するのがETCパーソナルカード、通称パソカです。

ETCカードはクレジットカードの申し込みと同時、もしくはクレジットカードを保有している状態でETCカードの発行を申し込むことで、手に入れることが可能
ETCカードはクレジットカードの申し込みと同時、もしくはクレジットカードを保有している状態でETCカードの発行を申し込むことで、手に入れることが可能

パソカはクレジットカード会社の発行するETCカード、大口、高頻度利用者向けのETCコーポレートカードに次ぐ、ETCカードの中では第3の選択肢。

 カード発行の際には、申込書の提出とデポジット(保証金)が必要で、デポジットの最低金額は3000円からですが、デポジット額がそのままETCの利用限度額となります。利用限度額を超えた際は一時利用停止となり、ETCのゲートが開かなくなるので注意してください。

 そのため、発行の際には余裕をもって平均月利用額の4倍をデポジットとして入金するよう定められており、利用実績に応じてデポジットを増額することも可能。デポジットは解約時に返金されます。

クレジットカードを作成できない人でも、ETCを使えるように、ネクスコ等の6つの道路会社が発行するのがETCパーソナルカード
クレジットカードを作成できない人でも、ETCを使えるように、ネクスコ等の6つの道路会社が発行するのがETCパーソナルカード

利用料金の支払いは一般的なクレジットカードと似ており、月末締めの翌月27日払い。即時の引き落としではない点にも注意してください。

 なお、カードの発行や維持のために、パソカは税込で1257円の年会費がかかります。クレジットカード会社の発行するETCカードの年会費は、それより安いか無料であることがほとんど。

 そのため、クレジットカードを持っている人は基本的にパソカを発行するメリットはありません。