出先で欲しい中古バイクを見つけても、それが県外のショップとなると、購入する際に手続きの面でいろいろと不安になるかもしれません。では、もしも県外でバイクを買った場合、ナンバー登録や諸々の手続きはどうなるのでしょうか。

県外で気になるバイクを購入したら、諸々の手続きやナンバーはどうなるの?

 バイクの買い替えを予定しているときに、ツーリングの途中でお目当てのバイクが県外のショップで見つかる可能性はゼロではありません。特に中古バイクは1点ものなので、気に入ったら売り切れる前にその場で契約して押さえておきたいところです。

基本的に県外であってもバイクを買うことは可能ですがショップによっては県外や遠方の客には、バイクを販売しないところもあるよう
基本的に県外であってもバイクを買うことは可能ですがショップによっては県外や遠方の客には、バイクを販売しないところもあるよう

 通常、ナンバープレートは住んでいる地域で取得しますが、県外でバイクを買った場合は、ナンバーはどうなるのでしょうか。また、乗って帰ることは可能なのでしょうか。

 結論から言えば、ショップによっては県外や遠方の客には、バイクを販売しないところもあるようです。これは、販売後のフォローや保証ができなかったり、購入後にオイル交換などのメンテナンスに来てもらえなかったりなどといったことが要因となって、その後の売り上げが期待できない可能性があることが挙げられます。

 ただ、そのようなショップを除けば、基本的に県外であってもバイクを買うことは可能です。

 中古バイクを購入する際の手続きは、名義変更とナンバープレートの取得、250cc以上で車検無しのバイクの場合は車検の登録手続きが必要になります。またバイク車検は、ショップへ依頼すれば整備や手続きをすべて代行してもらえるので、手間をかけたくない人にぴったりです。

125cc以上のバイクの名義変更とナンバープレートの取得を自分で行う場合は、費用を抑えることができますが、陸運局に出向く必要がある
125cc以上のバイクの名義変更とナンバープレートの取得を自分で行う場合は、費用を抑えることができますが、陸運局に出向く必要がある

 自分でやる場合は費用を抑えることができますが、陸運局に出向く必要があるため、手続きに慣れていない人には少し面倒に感じることもあるでしょう。なおこれらの手続きは、県内・県外問わず購入する際に必ずおこなわなければなりません。

 また、県外で中古バイクを購入する際は排気量によって準備するものが変わってきます。

 たとえば125cc以下のバイクは、認印の他にも登録する際に住所が確認できる書類が必要です。住所の確認書類としては、免許証や住民票、3か月以内に発行された公共料金の郵便物などが挙げられます。

 そして126cc以上のバイクは、認印と住民票の準備が必要です。そのほかにも必要な書類はありますが、基本的にはショップで用意されているので、スタッフの指示に従って提出すれば問題ありません。

 また県外で中古バイクを購入したとしても、ナンバープレートは登録住所の役所や陸運支局で取得します。125cc以下のバイクは登録住所の役所でおこない、126cc以上のバイクは登録住所の陸運支局でおこないます。

125cc以下のバイクは登録住所の役所でおこない、126cc以上のバイクは登録住所の陸運支局でおこなう
125cc以下のバイクは登録住所の役所でおこない、126cc以上のバイクは登録住所の陸運支局でおこなう

 ほとんどのショップでは、ナンバーを取得して納車という流れになっているので、買い手は必要な書類を用意して納車を待つだけでOK。ちなみに、登録の代行手続きの業務はショップにとって利益率が高いため、進んでやってくれる場合も多いと言います。

 ただ、県外といっても隣県でそれほど遠くなければ、店頭で納車してそのままバイクに乗って帰る…という方法も可能な場合があるようです。ただ、何百キロも自宅から離れていて遠いようであれば、陸送業者に依頼して自宅まで輸送してもらう必要があります。

 バイクを輸送するとなれば、そのぶん費用がプラスされるので、県内で購入するときよりも県外のほうが諸費用は割高になるのが一般的。なお、旅先で見つけた中古のバイクをその日のうちに契約を済ませて、即日乗って帰るというのはほぼ不可能です。

 これは、ショップ側が契約手続きを完了後、納車に向けてバイクの整備や車検やナンバーの取得などをおこなうため。県外でのナンバーの取得には数日かかることもあり、春先など繁忙期のタイミングではバイク購入者が増えるので、納車まで1か月ほどかかることも珍しくありません。

 また 任意保険の手続きも数日かかるので、スムーズに購入するためにも、少し余裕をもって計画的にバイク探しをするのがベストと言えるでしょう。

※ ※ ※ 

 このように、県外で販売されているバイクであっても、基本的に購入することは可能です。ただし、住所がある役所や陸運支局でナンバーを取得するため、県内で購入する場合よりも時間がかかる傾向があります。県外でお気に入りのバイクを購入したら、焦らず心にゆとりを持って、納車されるのを気長に待ちたいところです。