6月に入ってクマの出没が相次いでいる島根県松江市。
そのうち周辺で2件の目撃情報があった小学校では、保護者が児童の送り迎えをするなど、警戒が続いていて、週明けにクマよけの鈴を児童に配布することが決まりました。

国道9号と54号にも近く住宅地に位置する松江市立宍道小学校。
今月5日、この小学校の近くで軽ワゴン車とクマが衝突する事故が発生しました。
そして、きのうも同じ宍道町内で2件の目撃情報が寄せられていて、このうち1件は、学校から500メートルほどの位置でした。

記者 清水栞太
「クマの目撃場所からすぐそば、この草むらでクマのような動物が通った跡が見つかっています」

地元の猟友会が獣が通ったような跡を見つけ、目撃されたクマは現場そばの山を行き来したのではとみられています。

宍道小学校では児童の安全を考え、保護者による送迎を呼びかけていて、14日朝は、車に乗って通学する児童の姿が数多く見られました。

保護者
「クマが出て危ないからということで、子どもと相談して、車で行こうかと」

また学校周辺では、警察がパトロールする様子も見られましたが、通学路にあたる歩道では野生の動物のフンらしきものも発見されています。

近所の住人
「今週の月曜日か、火曜日か、子どもが見つけてイヌにしては大きなと思いながら」

松江市立宍道小学校 安達利幸 校長
「これまでは、クマが宍道に出たことが、驚きだったが、実はもう、いつどこに出ても不思議ではないという風なそういった意識をやっぱり、家庭と連携しながら、子どもたちに持たせて、適切な指導をしていきたい」

宍道小学校ではPTAと相談の上、クマよけの鈴を購入し、全校児童への配布も決めました。

島根県では、4月・5月の2か月間に、263件のクマの目撃情報があり、特に5月は218件と、過去10年で最も多くなっています。

クマはこの時期、親離れをして自分の新しい住処を探すため、行動範囲が広がるとのことで、引き続き、警戒が必要です。