◇7日 広島0―1中日(マツダ)

 中日自慢のリリーバーが絶体絶命のピンチを何とかしのいだ。開幕から好投を続けている勝野昌慶投手が8回に招いたピンチで斎藤綱記投手が好救援した。

 1―0で”8回の男”勝野がマウンドへ。先頭の坂倉を二ゴロに打ち取ったが、続く矢野には直球をはね返されて1死一塁。ここで代打・松山に左翼線への長打を打たれると、代走・羽月が一気に本塁を狙った。しかし、味方の無駄のない中継プレーでタッチアウトにし、失点を免れた。

 「ボール自体はそんなに悪くなかったんですけど、打球の飛んだところが悪かった」と勝野。松山に打たれた球は低めへのフォーク。失投ではなかったが、勝負強いベテランに軍配は上がった。

 続く2死二塁のピンチでは斎藤が登板。1番・野間にスライダーを左前に運ばれ、代打・菊池の四球で満塁まで攻め込まれた。しかし、続く小園はカウント2―2と追い込んでから144キロ直球で空振り三振。ネックレスも吹き飛ぶ力投でガッツポーズもみせた。

 「1点も許されない状況で満塁はしょうがないと思っていましたが…。少し、疲れました」と苦笑い。昨季まで直球の平均球速が140キロだったが、今季はコンスタントに140キロ中盤を計測。「直球でファウルが取れて昨年より楽になった」とオフの練習の成果を感じている。

 走者を出してヒヤヒヤの状況だったが、結果的に失点ゼロ。「今日は(斎藤)綱記さんと野手に感謝です」と勝野。ブルペン陣も結束してチームの勝利に貢献していく。