◇28日 中日0―0広島(バンテリンドームナゴヤ)

 中日は28日、バンテリンドームナゴヤでの広島戦を0―0で引き分けた。再びの貯金1とはならなかったが、今季初登板の高橋宏斗投手(21)が7イニング無失点と好投。投手陣が総じて踏ん張っただけに、再三の好機をものにできなかった打線にはファンもため息をつくしかなかった。29日からはバンテリンでDeNA3連戦。打線の奮起に期待がかかる。 1点が遠かった。山ほどあった好機を生かせず、スコアボードには12個の「0」が並ぶ。「チームとしては負けなかったというよりは、どこかで点を取って勝ちきらなければいけないゲームだった」。今季3度目の引き分けとなった立浪監督は率直な思いを口にした。

 最も勝利が近づいたのは延長11回。相手の失策から1死満塁とし、途中出場の石川昂。イケイケの場面だったが、広島・森浦の初球の直球を見逃すと、続く直球も仕留められずファウルに。その後1ボール2ストライクとなった5球目の直球を二飛に。続く岡林も二ゴロに倒れた。9回には2死一、二塁で代打山本が右飛。さらに10回には2死満塁で代打宇佐見が二ゴロに。3イニング続けてサヨナラの好機を逸すれば、ゴールデンウイークで満員御礼のバンテリンもため息で充満する。

 この場面だけではない。この日は12イニングのうち、先頭打者の出塁が6度、そして得点圏には7度進んだ。トータル7安打でも、もらった四球は6つ。勝つために十分な材料はそろっていた。それでも先発九里を攻略できず、リリーフ陣からもホームは遠いまま。立浪監督は「打席の中で思い切って球種を狙ったり、そういうところを反省してやっていきたい」と話した。