世界最大のスポーツ誌、スポーツイラストレーテッドは29日(日本時間30日)、「ドジャースの新戦力、大谷翔平とテオスカー・ヘルナンデスは『言葉の壁』を障害にしない。2人はあっという間に仲良くなり、クラブハウスを引っ張っている」の見出しで特集した。

 「午後に仕事場へ行くと、ほぼいつもテオスカー・ヘルナンデスは『ブエノス・タルデス(スペイン語でこんにちは)!』という明るい声を耳にする。ドミニカ共和国出身のヘルナンデスが振り返ってニッコリ笑いかける先にいるのは、チーム一番の親友で日本人のDH、大谷翔平だ。ヘルナンデスはといえば、こちらは大谷に毎日一つ、日本語の単語やフレーズを教えてもらっている」

 両者は2021年のオールスターから親交を深めたという。昨年4月は、エンゼルスの先発投手だった大谷が当時マリナーズのヘルナンデスに死球をぶつけた際は「ドラマチックと思えるほど謝っていた」と同誌。ヘルナンデスがドジャースと1月にFA契約すると、その1カ月前に同じくFA入団した大谷からインスタグラムに「チームメートになれてうれしい」とメッセージが届いた。

 「ヘルナンデスによれば、2人は大谷のアイアトン通訳を介することがない。不完全な英語と、大げさなくらいのジェスチャーと表情でコミュニケーションを取っている」。同誌から「テオスカーの日本語と君のスペイン語はどっちが上手なの?」と聞かれた大谷は「テオスカーの日本語」とニッコリ笑った。

 だが、ヘルナンデスは笑顔で否定した。「翔平のスペイン語だよ。本当に達者なんだ。いろいろ知っているし、こんがらがったときは俺に『これは何て言うの』『どうしてこう言うの』『なぜそんな発音になるの』って聞いてくるんだ。俺の日本語? ちょっとダメだね」

 31歳のメジャー9年目は「日本はドミニカ共和国やアメリカとすごく違いが大きい。自分は彼らの文化を知るのが好きだ。日本と韓国は1回ずつ行き、アジアはその2回しか経験がないが、すごく違う。だから、もっと学びたいんだ。ドミニカ共和国と米国は知っているからね」と語った。

(写真はAP)