◇30日 中日1―2DeNA(バンテリンドームナゴヤ)

 オリックスを戦力外になりDeNAに今季入団したアンダスローの中川颯投手が中日打線を6イニング0/3を4安打1失点に抑え、プロ4年目でうれしい初勝利を挙げた。

 「つらくて苦しい経験が多かったんですが、1勝できて良かった。拾っていただいた恩返しがひとつできました」

 広い球場でストライクゾーン内の勝負を心掛けた。打たせて取る投球で球数はわずか68球。右前腕の張りを訴え7回無死一、二塁で降板したが「大丈夫です。大事を取って。ちょっと張りを感じたので。大ごとではないです」と振り返った。

 昨季まで所属したオリックス時代は3年間でわずか1試合の登板。今季は初先発の後、4試合で中継ぎを務め、2度目の先発マウンドだった。打っても同じ神奈川県出身で桐光学園高時代にしのぎを削った1歳上の中日・小笠原慎之介投手からプロ初安打。「直接対決したことはなかったけどすごいいい投手。何とか1本出たのは今後につながる」。二刀流で鳴らした高校時代の自分も取り戻した。