◇3日 巨人―阪神(東京ドーム)

 巨人は3日の阪神戦を、長嶋茂雄さんの功績をたたえる「長嶋茂雄DAY」として開催。試合前には球場外の特設ステージで、球団OBの松井秀喜さんがトークショーを行い、「私の心は今もジャイアンツです」と語った。

 集まった大勢のファンの前で、松井さんは長嶋さんとの思い出を次々と語った。長嶋さんが掲げた「4番1000日計画」のもと、ミスターに鍛えられた松井さん。「基本は素振り。監督に見てもらって毎日しました」。ポイントは「スイングをした時、空気を切る音を聞いて、いいスイング、悪いスイングを聞き分けてました」。いい音というのは「短くて高い音」といい、「最初はまったく分からなかったが、やってて、自分でも分かるようになった」と振り返った。

 「東京ドームではロッカー近くのミーティングルームで、私のフリーバッティングの前に、長嶋さんと素振りしてからバッティングに行きました。遠征先ではホテルでやってから球場へ。神宮の時は、監督のお宅でやったり、東京ドームホテルに呼ばれて素振りをしたりもしました。バットを持っていろんないいホテルに行きましたね」と懐かしそうに語った。

 2013年には国民栄誉賞を長嶋さんと同時に受賞。「私は『監督だけでいいんじゃないですか』というお話をしましたが、監督は『おまえと2人でいいんだ』とおっしゃいました」。当時の裏話も披露した。

 トークショーの最後、ファンへのメッセージを求められると「私の心はジャイアンツです」と松井さん。この日は日本テレビ系の生中継で高橋由伸さんとともに解説を務める予定で、「解説では中立なんですが、心はジャイアンツです。今日は長嶋茂雄さんの功績をたたえながら、いい1日にしましょう」と呼びかけた。試合に向けては「タイガース、強いですね。ジャイアンツはあまり打ててないですね」と語りつつ、「となると、やっぱり実績のある選手が、そこを打破してほしい。坂本君、岡本君に頑張ってほしい。空気を変えてほしいと期待して見ています」とエールを送っていた。