◇3日 ヤクルト5―3中日(神宮)

 中日は3日のヤクルト戦(神宮)を3―5の延長サヨナラ負けで落とした。1点を追う8回に中田翔内野手(35)が左越えソロを放ち同点としたものの、延長11回に勝野昌慶投手(26)がヤクルトの塩見にサヨナラ2ランを浴びた。投手陣の四死球や拙攻が目を引く黒星。痛い3連敗で、5位に後退した。

 痛恨の飛球がセンター岡林の頭上を越えていった。延長11回無死一塁で塩見。8番手勝野が投げ込んだ152キロの直球を振り抜かれた。サヨナラ2ラン。ドラゴンズは3連敗で今季ワーストタイの借金2となり、5位に転落した。

 「結果的に追いついて、ものにしたかったゲームだけど、これだけ四死球を出していればね」。立浪監督は勝敗よりも、そこに至るまでの経緯を嘆いた。この日は先発のメヒアが1回の先頭西川にいきなり死球。その後2死を奪ったが、村上に四球で一、二塁とされ、サンタナに先制の左翼線二塁打を浴びた。2回も長岡、中村の連続四球から失点。4イニングのメヒアの4四死球を筆頭に2番手橋本が2四球など8投手で9四死球を与えた。5回以降はリリーフ陣が10回まで無安打無失点と耐えはしたが、走者がいる場面が多く、ゲームは重くなった。

 指揮官は「ここの球場では大胆に攻めようということでスタートしているのに。これだけフルカウントにして四球や死球が出ている。ピッチャーも本当の意味で攻めていかないと現状を打破できない。打たれることは仕方ないけど、カウント負けして打たれないようにしないといけない」と険しい表情を浮かべた。

 昨季リーグワーストだった445四球の改善が投手陣のテーマだった。開幕から16試合(10勝4敗2分)で27と意識改革は功を奏したようにみえたが、それ以降は13試合(2勝10敗1分)で51に激増。大塚投手コーチは「攻撃陣もリズムを崩し、勢いに乗れなくしている。メンタル面と技術面、それぞれの投手にそれぞれ課題がある。キャッチボールのときから改めて意識付けをしていきたい」と話した。

 得意なパターンに持ち込みたい。先制した試合は9勝3敗の一方で、先制された試合は3勝11敗で9連敗中。この3連敗は全て初回に先制されている。ただ投手陣を窮屈にさせているのは野手にも責任はある。29試合で76得点。3点以上失点した試合は1勝10敗と打ち合いが得意でないことは明らか。この日は3回1死二塁から大島の右前打で二塁走者村松の判断が遅れて本塁にかえってこられず。さらに4回無死一、二塁では、三好がバントを失敗し、次の守りから交代とちぐはぐな攻撃も目立った。