◇28日 陸上 日本選手権第2日(新潟市・デンカビッグスワンスタジアム)

 パリ五輪代表選考会を兼ねて行われ、男子400メートル障害は参加標準記録(48秒70)をすでにクリアしている学生王者の豊田兼(慶大)が日本歴代3位の47秒99で制して、自身初の五輪切符を手にした。

 宣言通り自己ベストの更新も果たした豊田は、「想定通りのレースができた」。195センチの長身が支える大きなストライドでプラン通りに前半から加速。最終コーナーを回っても力強く踏み込む走りは変わらず、父の母国でもあるフランス行きを決めた。

 為末大らに次ぐ日本人3人目の47秒台を出し、「ここがゴールではなくて、次はパリ五輪で決勝の舞台に進みたい」。29日に予選を迎える110メートル障害にも出場する予定で、日本人初のハードル2種目での五輪出場も視野に捉えた。