日本レスリング協会は17日、明治杯全日本選抜選手権(23〜26日・東京体育館)の記者発表会見を都内で行った。今夏のパリ五輪代表で唯一出場予定だった女子76キロ級の鏡優翔(22)=サントリー=は大会直前の負傷により欠場することになったが、女子代表の金浜良ヘッドコーチは、右膝内側側副じん帯の損傷であることを報告。「今回は大事を取って欠場するが、五輪には問題ない。リハビリして、調整していきたい」と話した。

 金浜コーチによれば、鏡は13日の練習中に右膝を負傷。2週間ほどでリハビリを開始し、約3週間でレスリングの練習も再開できる見込みだという。

 昨年の世界選手権では女子最重量級で日本勢20年ぶりとなる金メダルに輝き、今夏のパリ五輪では同日本史上初の金メダルに期待も膨らんでいた。普段は明るいキャラクターだが、負傷直後は「めちゃくちゃ落ち込んでました」と金浜コーチ。1992年バルセロナ五輪で大会直前に膝を痛めながら金メダルを獲得した柔道の古賀稔彦のエピソードなどを紹介しながら励ましたといい、「(負傷するのは)この時期で良かったんじゃないかと話をして、(本人も)前向きになっている」と様子を明かした。