転職サービスのdoda(パーソルキャリア運営)が発表した「転職理由ランキング」で、2022年7月から2023年6月に転職した825人が答えた、一番多かった理由は「給与が低い・昇給が見込めない」だった。それでは2番目に多かったのはどれだろうか?

① ハラスメントがあった
② 社内の雰囲気が悪い
③ 会社の評価方法に不満があった

■20、30代と40、50代の1位に違い

dodaによると、1位の「給与が低い・昇給が見込めない」は3年連続。回答割合も前年比で4.1ポイント上昇して36.9%となり、過去最高を更新したという。

なお年代別に見ると、20代と30代は1位が「給与が低い・昇給が見込めない」だったが、40代と50代は、この理由は2位。一番多かった回答は、「社内の雰囲気が悪い」だった。

それではあらためて、総合(すべての年代)のトップ10を見てみよう。

●順位(前年度順位)理由
1(1) 給与が低い・昇給が見込めない
2(3) 社内の雰囲気が悪い
3(7) 人間関係が悪い/うまくいかない
4(14) 尊敬できる人がいない
5(8) 会社の評価方法に不満があった
6(9) 肉体的または、精神的につらい
7(11) 社員を育てる環境がない
8(13) 意見が言いにくい/通らない
9(2) 昇進・キャリアアップが望めない
10(17) ハラスメントがあった(セクハラ・パワハラ・マタハラなど)

総合ランキングで2位は「社内の雰囲気が悪い」(26.9%)。前年度3位から1つ上がっている。正解は②。

なお3位の「人間関係が悪い/うまくいかない」(26.6%)は、前年度の7位から4つも上がってしまった。10位の「ハラスメントがあった(セクハラ・パワハラ・マタハラなど)」(19.7%)は、前年度から7つ順位を上げ、今回はじめてトップ10入りした。

dodaの加々美祐介編集長はコメントで、今回の調査で特徴的だったこととして、「人間関係や社内の雰囲気を理由にした人が増えている」と指摘。新型コロナの流行からリモートワークが広がったが、メリットを感じる人も多い一方で、「コミュニケーションの量・質の低下」を実感した人も多いことが分かっているとした上で、「特に、20代の場合はスキル習得期間でもあるためコミュニケーションが一層重要な時期といえますが、上司や先輩への質問を躊躇したり、悩みを一人で抱えたりして問題を解決できなかった人も多かったのではと思われます」と分析している。

文/編集・dメニューマネー編集部
画像・田之尻 美希