比叡山、高野山と並ぶ日本三大霊場の一つ、むつ市の恐山が1日、半年ぶりに開山した。好天に恵まれた初日は、青森県内外から多くの参拝者が訪れ、荒涼とした岩場の間をゆっくりと散策。亡き人に思いをはせながら、地獄と極楽に例えられる独特な景観を楽しんだ。

 恐山は約1200年前、天台宗の慈覚大師・円仁が開いたとされ、修験道場として栄えた。

 行楽日和となったこの日、駐車場には県外ナンバーの車やバイクが並んだ。参拝者は硫黄の匂いが立ちこめる境内を歩き、故人を思い手を合わせたり、ガスが吹き出る岩場などを写真に収めたりしていた。

 栃木県から友人と訪れた永井聡美さん(42)は「ずっと来たいと思っていた。不思議な雰囲気で、忘れられない場所になった」と話していた。

 霊場の開山は10月末までで、時間は午前6時〜午後6時。7月20〜24日は例大祭が行われる。

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