「リゾートトラスト レディス」最終日、首位と1打差の2位から出た岩井明愛(いわい・あきえ)が7バーディー、3ボギーの68で回り、通算15アンダーで今季初勝利を手にした。昨年9月のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン以来となるツアー通算4勝目。

「ホッとした気持ちも大きい」

◆国内女子プロゴルフ <リゾートトラスト レディス 5月23〜26日 関西ゴルフ倶楽部(兵庫県) 6545ヤード・パー72>

「リゾートトラスト レディス」最終日、岩井明愛は単独首位から出た同組の金澤志奈に前半で追いつくと、後半は12番でバーディーを奪って首位に。その後13番パー5で5メートル、15番パー4で6メートルのバーディーパットを沈め、最後は17番パー3のティーショットを1.5メートルにつけてバーディー。バックナインで4つスコアを伸ばし、通算15アンダーと他を寄せつけないゴルフで今季初優勝を手にした。

「リゾートトラスト レディス」でツアー通算4勝目を挙げた岩井明愛 写真:Getty Images
「リゾートトラスト レディス」でツアー通算4勝目を挙げた岩井明愛 写真:Getty Images

 昨年9月のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン以来となるツアー通算4勝目だが、4日間競技の優勝は初めて。今季12試合目にしてようやく手にした優勝に「今年はまず1勝したいと思っていたので、うれしい気持ちもありますけれど、ホッとした気持ちも大きい。焦りもちょっとありました。千怜は2勝してますし、次々いい選手が出てきて自分も頑張らないといけない思いがありました」と胸をなでおろす。

 双子の妹・千怜は今季2勝、1学年下の竹田麗央はすでに3勝して年間ポイントランキングと賞金ランキングでトップを走る。初優勝者も多く誕生する中、焦っていたというのも無理はない。

姉妹で節目の10勝目

 それでも自分のゴルフを見失うことなく、ここぞという勝負強さはさすがだ。妹の千怜と合わせて10勝もしていることについて聞かれると「2人で10勝もしているんだ。でも自分は自分で今季も複数回優勝できるように頑張りたい」と、決して浮かれることはない。

 次戦は海外メジャーの全米女子オープン。「あまり試合によって特別感はない」と話すも、いずれはプレーしたい場所なのは明白。

 優勝会見でも今年の米ツアー予選会には「まだなんとも言えない感じです。分からない」と口を濁してたが、「(米ツアーには)行きたいです」とキッパリ答えていた。

 あとは10月8日時点の世界ランキングで75位以内であれば、2次予選は免除となり、最終予選会のQシリーズから出場が可能だが、ここに岩井がエントリーするのかどうか。現在、岩井は同48位でさらにここからランクは上がる見込み。全米女子オープンでの経験や結果次第では、米国行きの決断は早まるかもしれない。

岩井 明愛(いわい・あきえ)

2002年7月5日生まれ、埼玉県出身。21年のプロテストに合格。23年「KKT杯バンテリンレディス」でレギュラーツアー初優勝を遂げ、妹・千怜との双子優勝という国内女子ツアー初の快挙を達成。「RKB×三井松島レディス」では同じくツアー史上初の双子でのプレーオフを実現。同年「住友生命Vitalityレディス東海クラシック」と「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で2週連続完全優勝。24年「リゾートトラスト レディス」優勝。Honda所属。

e!Golf編集部