国内男子ツアーの今季メジャー初戦「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」が開幕した。石川遼(いしかわ・りょう)は開幕前に新シャフト・グラファイトデザイン「ツアーAD GC」を試していた。石川の最新セッティングを調査した。

「ドライバーのヘッドの動きにずっと悩んでいた」

◆国内男子プロゴルフ メジャー第1戦<BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 6月6〜9日 宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース(茨城県) 7430ヤード・パー71>

 国内男子ツアーの今季メジャー初戦「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」が開幕した。石川遼は開幕前に新しいシャフトを試していた。今季初戦からこれまで石川のドライバーにはグラファイトデザインの「ツアーAD TP」が装着されていたが、練習日の4日にドライビングレンジを覗いてみると、ドライバーには白いシャフトが挿されており「ツアーAD GC」とプリントされている。

石川遼のキャディーバッグの中身を調査
石川遼のキャディーバッグの中身を調査

「打つ前に何も聞かないんです。それが一番違いを感じやすい」と性能もまったく分からない新製品を、シャフトメーカーの担当者から「試してみる?」と促され軽い気持ちで試してみた。「そしたらすごい良くて。自分の中でスイング中にクラブが収まってくれる感覚だったのがいい感じ」と経緯を説明する。

 さらに、石川は「タイミングとか弾道がすごい好き」というユーティリティーを基準にクラブ全体を組み立てていくようだが「よりクラブの動きやタイミングがユーティリティーに近い感じがする。自分のスイングのタイミングに非常に合っている」という。

 早速、翌5日にはプロアマ戦で実戦投入。「コースで18ホール使ってもいい感じだった」と確信を得て本戦でも使用予定だ。「クラブはあまり変えないタイプ」だが、それだけ好感触だったのだろう。

練習場で新しいシャフトを試す石川遼
練習場で新しいシャフトを試す石川遼

「ユーティリティーから下のクラブには問題を感じたことはない」といい、「ギアはあくまで技術の大きなサポートをしてくれるもの。今までのシャフトも満足はしていた」と前置きしつつ、「ドライバーのヘッドの動きにずっと悩んでいた。それは自分の技術の問題で、そこしか原因がない」と話す。

 翌週には渡米して「全米オープン」に出場する。「全米もこれまでのセッティングで行くつもりでしたが、ありがたいタイミングです。まだ何も結果が出ていないですけど、今の段階でも感謝できるぐらい、いいパフォーマンスを出してくれているので、これから楽しみだなという感じです」と笑顔を見せた。

石川遼の最新クラブセッティング

・ドライバー:キャロウェイ パラダイム Ai スモーク ◆◆◆(トリプルダイヤモンド)(10.5度)シャフト:グラファイトデザイン Tour AD GC(60g台、硬さS)

・フェアウェイウッド:キャロウェイ パラダイム Ai スモーク MAX(3番15度)シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD TP(70g台、硬さX)

・ユーティリティ:キャロウェイ APEX UW<2022年>(3番19度、4番23度)シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD UB(3番8X/4番9X)

・アイアン:キャロウェイ APEX MB ツアーバージョン(5〜PW)シャフト:日本シャフト モーダス3 システム3 プロトタイプ

・ウェッジ:キャロウェイ JAWS RAW(50、54、58度)シャフト:日本シャフト モーダス3 システム3 プロトタイプ(50、54度)、トゥルーテンパー ダイナミックゴールド S200(58度)

・パター:オデッセイ ホワイトホット XG #7 H CS プロトタイプ

・ボール:キャロウェイ クロムツアー<2024年>

石川 遼(いしかわ・りょう)

1991年9月17日生まれ、埼玉県出身。高校生で初出場した「マンシングウェアオープンKSBカップ」で史上最年少の15歳8カ月で優勝を飾る。2008年にプロ転向、翌年は年間4勝を挙げ最年少賞金王に輝く。ツアー通算18勝。CASIO所属。

e!Golf編集部