グループとしての同社とのエージェント契約は継続

 嵐の松本潤(40)が16日、今月30日限りでSTARTO ENTERTAINMENTから独立することを同社の公式サイトなどで発表した。松本はデビューから25周年で、嵐では二宮和也(40)に続き2人目の独立。グループとしての同社とのエージェント契約は継続するとしている。

 松本は中1の1996年、旧ジャニーズ事務所(現SMILE−UP.)に入所。翌年にはドラマで俳優デビューを果たし、99年11月、嵐としてシングルCD『A・RA・SHI』でデビューした。当時を踏まえ、松本は「10代の頃から共に過ごしたスタッフのみなさんとの日々は、私にとって大切な宝物です」「特に思い出深いのは、最初の大舞台での経験です。緊張と興奮が入り混じる中で、スタッフのみなさんが見せてくれた無限のサポートと信頼は今も私の力となっています」と振り返った。そして、「その環境を離れ独立するというのは、正直なところ不安も大きいのですが、私自身の未来を形作るためには必要な一歩だと感じています」と伝えた。

 デビュー後の嵐は決して順風満帆ではなかった。だが、松本が出演で2005年10月期放送のTBS系連続ドラマ『花より男子』が高視聴率となり、嵐が歌った主題歌『WISH』が大ヒット。嵐は押しも押されもせぬ国民的グループへと成長していき、松本はフジテレビ系『失恋ショコラティエ』、TBS系『99.9−刑事専門弁護士−』など多数のドラマに主演。昨年はNHK大河ドラマ『どうする家康』にも主演した。

 昨年3月にはジャニー喜多川氏の性加害問題が深刻化し、ジャニーズ事務所は10月17日にSMILE-UP.へ名称を変更。直後の同24日に、嵐の二宮がSMILE-UP.から独立した。独立後も嵐としての活動が発生した場合は、活動に参加する初めての形になった。取材によると、松本は『どうする家康』の撮影を終えてから独立を模索。嵐メンバーやSMILE-UP.に代わってタレントの契約先となったSTARTO ENTERTAINMENTの福田淳CEOとも対話をしながら、13年ぶりの舞台出演となる劇団「NODA・MAP」の『正三角関係』(7月11日初日、東京芸術劇場プレイハウス)を前にした独立を決めたとみられる。

 松本はその決断に至るまでの思いと今後への抱負をつづっている。

「独立という新しい挑戦は、決して平たんな道ではありませんが、そこには新たな創造と夢の実現を目指すチャンスが広がっています。今まで培ってきた経験とご縁を活かし、新たな出会いや体験を通じて、さまざまな表現を探求していきたいと思います。これまで出会った人々の温かさや情熱は今も私の創作活動の源となっています。これからも日々、その時その瞬間をインスピレーションの源泉とし、これから作品に反映させていきたいと思います。6月からは新たな舞台の稽古が始まります。新体制での新しいチャレンジを通じて、この舞台での役柄に向き合い、新しい自分を見つけるために、これまで以上の努力を惜しまず取り組んでいきたいと思います」

 そして、「嵐としてのエージェント契約はSTARTO ENTERTAINMENT社と継続しております。そちらの活動にも変わらぬご支援をお願いしたいと思います」「みなさまにとっても突然の発表となり、驚かれたことと思いますが、これを前向きな挑戦と捉え、今後とも変わらぬご支援、ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます」と呼びかけている。

 嵐は20年末をもってグループ活動を休止。今年4月10日、二宮を含めたメンバー5人が出資し、株式会社嵐(四宮隆史社長)の設立を発表。「これまで以上に主体性を持ち、これまで以上に主体的に判断をし、これまで以上に主体的に行動したい」とメンバー5人連名のコメントを記した。同月には、STARTO ENTERTAINMENTとグループとしてエージェント契約を結んだことも公表された。

 発表を受け、ファンはネット上で「独立は悲しい」「事務所を離れてもコンサートの演出はしてほしい」「おめでとう」「変わらず応援します」などの声を上げている。そして、松本とともに後輩たちのコンサートを演出してきた関ジャニ∞の大倉忠義はXを更新し、「お潤さん、大好きです。幸せしか願ってません」「僕にとって、Weareの演出をお手伝いさせていただいたのは自分の中で宝物になりました。大好きな先輩です」と、松本へのエールと感謝をつづった。ENCOUNT編集部