5月14日未明、福島県南会津町の民家に複数の男が押し入り、現金を奪って逃走する強盗致傷事件がありました。男らは、今も逃走中です。
■近くに住む人は
「いやあ、びっくり。いまだかつて例がないです。静かですよ、のどかで。農家ばっかりだから」
穏やかな町は、一夜で一変し、ものものしい雰囲気に…恐ろしい事件に、住民も驚きと不安を隠せません。
事件があったのは、南会津町藤生の山あいにある一軒家です。
14日午前1時頃、「知らない人たちが入ってきて、金を取られた」とこの家に1人で住む60代の女性から警察に通報がありました。
女性の話から、押し入ったのは、男2人とみられていて、警察によりますと、男らは、女性が寝ていたところを襲い、手足を粘着テープで縛った上で、現金1万数千円を奪って逃走したということです。
女性の親族だという男性は、事件後の女性の様子について、こう話します。
■被害女性の親族は
「「助けて」ときて、やっぱり体は震えてましたね。粘着テープを貼った後、風呂敷のような布を被せられて、そして布団で「静かにしてろ」と言われたと話していた」
事件のあと、女性は自力で近くの住民に助けを求めましたが、縛られたことで手首に軽いけがをしたということで、警察は、強盗致傷事件に切り替えて捜査を進めています。
■近くに住む人は
「いつ自分の身に起こるかわからないことだから、早く捕まって欲しい。(全国的に)最近、毎日そういう事件があったから、怖いなとは思ってましたが、まさか自分のところの地域であるとは意外ですよね」
実は、いま、同じように民家に男らが押し入り、金品を奪う強盗事件が相次いでいるのです。
4月30日に発生した、栃木県日光市の強盗事件を皮切りに、5月6日には長野県松本市、8日には群馬県安中市でも同じような強盗事件が発生しています。
いずれの事件も、南会津町の事件同様、未明に2人組の男が山あいの民家に押し入り、住民を縛って脅したうえで金品を奪って逃走しています。
刃物を使って住民を脅したケースもあったということです。
警察は、南会津町の事件が、ほか3県で起きている強盗事件と手口が似ていることから、関連を調べるとともに、状況によっては、4県での共同捜査も視野に入れ、調べを進めています。