会社の新年会や忘年会を経費で行った経験のある方も多いでしょう。一方で、自宅で飲むいわゆる「宅飲み」は、経費で落とすことはできないと考えている人も少なくないでしょう。   しかし会社の許可があれば、宅飲みを経費で落とすことも可能です。しかし、業務と関係のない場面での社員同士の交流の場合は、経費で落とせるのでしょうか? そこで今回は、宅飲みを経費で落とす際の注意点などについてご紹介します。

社員同士の宅飲みも経費で落とせる

閉店の時間を気にする必要もなくくつろげるうえに、比較的費用をおさえられるため、宅飲み派という人もいるでしょう。会社が認めていれば、社員同士の宅飲みも経費で落とすことが可能です。
 
経費として計上できれば、会社側としても節税対策になることもあり、社員・会社双方にメリットがあります。ただし経費は「法律上」と「会社の規則上」の2点で、認められる必要があります。あくまでも「経費」としてあげるからには、事業活動に関連することでなければなりません。
 
極端に高額な費用を請求しても経費として認めてもらえないことや、税務署から指摘を受ける可能性もあるため、注意が必要です。
 

宅飲みを経費で落とすなら何費になる?

宅飲みを経費として落とす場合は「交際費」「会議費」「福利厚生費」の3つが考えられます。
 
社員同士ではなく取引先のお客様も招いての飲み会であれば、交際費を選択する可能性がありますが、同僚だけでの飲み会の場合は、交際費にあたるとは考えにくいでしょう。
 
ミーティングをしながら食事会をすることは考えられるため、会議費として計上する会社もあるかもしれません。
 
ただし、必要以上にお酒の支払いがある場合、税務署から指摘を受ける可能性があります。お酒が入った状態での打ち合わせは、ビジネス上適当ではないと判断されるおそれがあるためです。
 
これらのことから、福利厚生費を選択する可能性がもっとも高くなります。ただし会社によって規定や考え方は異なるため、確認する必要があるでしょう。
 

宅飲みを経費で落とす際の注意点

宅飲みを問題なく経費で落とすために、次の2点に注意が必要です。
 

経費精算の期日を守る

宅飲みした場合でも、経費精算は必須です。必ずレシートをとっておき、会社で決められている経費精算の期日を守るようにしましょう。また、参加者の名前や人数、飲食の場所などをメモしておくと、後から聞かれた際に安心です。
 

社内規則を守る

飲み会の前に、まずは社内規則やルールを確認しましょう。
 
中には会社独自のルールや金額の上限が定められていることもあります。社内規則やルールを逸脱している場合は、経費申請しても受理してもらえないこともあるでしょう。
 
少人数で飲食するにもかかわらず大量に食品を買い込んだり、ビールを何箱も購入したりなどした場合は、経費として認められない可能性があるため注意が必要です。ルールが明確でない場合は、経理担当者や上司に確認しましょう。
 

宅飲みも場合によっては経費計上できる

社員同士の宅飲みでも、場合によっては経費計上が可能です。ただし費用や参加者など会社独自のルールを定めている場合もあります。
 
一般的に、福利厚生費で計上するケースが多いものの、どのような名目で経費とするかは会社の判断となります。飲み会を経費で落とす際のルールが明確でない場合は、事前に確認し、正しい方法で行いましょう。
 

出典

国税庁 No.5261 交際費等と福利厚生費との区分概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー