アルファードはトヨタの人気車種の1つで、車好きや会社経営者といった人たちだけでなく、荷物が多くなりがちな子育て世帯などから注目されることも少なくありません。   「高級ミニバン」と呼ばれることも多く、新車だと車両本体価格だけでも540万円以上します。本記事では、アルファードの中でも特にハイクラスの「Executive Lounge」にスポットをあて、このモデルを購入して維持するにはどの程度の年収が必要なのか解説します。

エグゼクティブラウンジを新車で買うと900万円かかる?

アルファードも他の車種同様に複数のグレードが展開されていますが、エグゼクティブモデルは「おもてなしを磨き上げた」モデルとされ、車内空間をより快適にしたデザインが特徴的です。
 
主にハイブリッド車の「2WD」と「E-Four」モデルがあり、車両本体価格だけでもそれぞれ850万円から872万円かかります。「E-Four」モデルでボディーカラーは高級感あふれる「プレシャスレオブロンド」を選択すると、現金一括払いの場合は税金や初期費用込みで約890万円となります。初期費用だけでも900万円近くかかるため、手軽に入手できるわけではないことが分かります。
 

高級アルファードを買うには年収いくら必要?

今回は車両本体や税金・諸費用等込みで900万円かかると仮定します。一般的には無理なく新車を購入できる価格は年収の半分程度といわれますが、その基準に当てはめると年収1800万円以上でなければ難しい計算です。
 
国税庁が公表している2022年の民間給与実態統計調査によると、男女合計の平均で年収「1500万円超2000万円以下」の給与所得者は約43万人で、全体の0.8%となっています。そのためアルファードのエグゼクティブラウンジモデルを現金一括で購入するのは非常にハードルが高いといえるでしょう。
 

マイカーローンを組む場合はどうなる?

現金一括は難しい場合はマイカーローンを組んで購入するパターンも少なくありません。今回は、損保ジャパンの「ジャパンダ・ネットマイカーローン」を次の条件で利用すると仮定した場合、返済額はいくらになるのでしょうか。

●借入金額:900万円
●ボーナス返済有無:なし
●返済回数:120回(最大)
●金利:通常ローン2%

総返済額は993万7440円、年間返済額が99万3744円、毎月返済額は8万2812円となります。
 
車は買って終わりではなく、マイカーを所有するにはガソリン代や駐車場代、定期的なメンテナンス代、故障時の修理代などの維持費が発生します。
 
ソニー損害保険株式会社が公表している「2023年全国カーライフ実態調査」において「1ヶ月あたりの車の維持費」はアルファードを含むミニバンの場合だと平均額1万5600円となっています。この中に自動車税や駐車場代、有料道路通行料は含まれていないため、実際にはさらに負担が増える可能性があります。
 
今回のケースでは、駐車場代が別途1万5000円かかるため、ローン返済額と合わせると「アルファードの維持費」として毎月9万7812円の固定費が発生します。
 

車と家を無理なく維持するためには?

家賃10万円のマンションに住んでいる設定のため、車と家の固定費だけでも約20万円の支払いが毎月発生します。そのため、例えば、手取り月収40万円の場合は、収入の半分程度がかかるため、購入や維持は非常に難しいといえるでしょう。
 
収入金額が全く同じでも、お金の使い方や考え方、価値観は人それぞれです。そのため一概にはいえませんが、食費や通信費、衣服費などの支出も発生するため、車と家の固定費が家計を圧迫しないように注意する必要があります。
 

まとめ

本記事では、アルファードの「エグゼクティブラウンジ」モデルを無理なく購入して維持するためには、年収いくら必要なのか解説しました。
 
フルローンで購入すると毎月の固定費が増えて家計が火の車になることも考えられます。仮に現時点で問題なく支払えたとしても、大きな病気や退職などで収入が減少すると生活破綻を招くおそれもあるので注意しましょう。
 

出典

トヨタ自動車 アルファード グレード一覧
国税庁 令和4年分民間給与実態統計調査−調査結果報告−
損保ジャパン マイカーローン・自動車ローン (中古車・新車)
ソニー損害保険株式会社 2023年全国カーライフ実態調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー