健康促進のために、通勤区間の一部を歩くようにしている方もいらっしゃるようです。 パート先から通勤費を支給されている場合、歩いている区間があるため実際にかかる交通費は安くなることもあるでしょう。 そこで気になるのは「通勤手当の不正受給にならないか」という点です。   今回は、健康のために通勤区間の途中で歩いて通勤費が浮いた場合に、不正受給になるか調べてみました。 不正受給になった場合の対応についてもご紹介しますので、参考にしてみてください。

健康のために歩いたことで浮いたパートの通勤費……。問題あり?

健康のために、通勤区間の一部を歩くようにしている方は少なくありません。
しかし、そうすることで勤務先から支給されている通勤費が、実費よりも高くなることが考えられます。
通勤費をもらいすぎることになるので、問題にならないか心配する方もいらっしゃるようです。
 
通勤手当の不正受給になるか否かは、勤務先における通勤費の支給基準によって異なります。
一般的に、通勤費は以下のパターンで支給されることが多いようです。

●全額支給:通勤にかかった交通費が全額支給される
●一部支給:「月1万円まで」「1日1000円まで」など上限を設けて支給される
●一律支給:「1日500円」などかかった金額にかかわりなく一律料金で支給される

通勤費の支給基準にはさまざまなパターンがありますが、以下のようなケースでは通勤区間の一部を歩いたとしても問題がない可能性が高いでしょう。

●通勤手段を問わず交通費の金額が一律料金で支給されている
●定期券を購入していて定期代を支給してもらっている

 

通勤区間の一部を歩いて問題となるケースとは? 不正受給の対応は?

以下のようなケースでは、通勤区間の一部を歩くことで問題になる可能性があります。
 
・通勤でかかった交通費の実費相当額が支給されることになっている
 
健康のためとはいえ、歩いている区間があることで、勤務先に申請している通勤手段・ルートとは異なり、支給されている通勤費よりも実際にかかった金額は少なくなることが考えられます。
勤務先の支給基準では「実費相当額を支給」となっているため、不正受給として扱われる可能性があるでしょう。
 
ここで関係してくる法律には、以下のようなものがあります。

・民法703条

「法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う(一部抜粋)」

不正受給と認められるケースでは、通勤区間の一部を歩いたことで発生した差額の返還が求められる可能性も考えられます。
就業規則の中に通勤交通費の不正受給に対する罰則が記載されている場合は、差額の返還だけでなく「懲戒処分」など記載通りの処分が下されることもあるため注意が必要です。
 

勤務先の通勤費の支給基準を要確認! 不正受給の場合は処分が下されることも

通勤費を支給されている従業員が、通勤区間の一部を歩いている場合、通勤費の支給基準によっては不正受給と認められる可能性があります。
通勤手段にかかわりなく一律で支給されている場合は問題ありませんが、実費相当額が支給されている場合は正確な金額を申請する必要があるでしょう。
 
不正受給と認められる場合は、就業規則に従って差額の返還や懲戒処分などが下されるケースも考えられます。
いずれにしても、勤務先には最新かつ正確な通勤手段・ルートを申請しておくと安心です。
 

出典

デジタル庁e−Gov法令検索 民法(明治二十九年法律第八十九号)第七百三条
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー