福島市の福島県立美術館の開館40周年記念展「福島の美術家たち2024」は25日、開幕した。福島県の美術家の回顧と顕彰を担う美術館として、福島県出身・ゆかりの作家40人の作品を展示している。関連事業として、出品者代表の斎藤勝正さん(福島市・日本美術院特待)と酒井昌之さん(福島県伊達市・県美術家連盟会長)が、同美術館元館長の早川博明さんと鼎談(ていだん)した。

 テーマは「福島の美術家たち〜これまでとこれから」。斎藤さんは「ジャンルや所属を超えて出展できる県展などがあり、互いに刺激し合える環境が整っている」と、数多くの美術家を輩出してきた福島県の特徴を紹介した。酒井さんは今後の展望として「次世代を担う若い芸術家たちが親しみ、楽しみながら作品を発信できる地盤づくりに取り組みたい」と語った。早川さんは「福島の美術家たち」が1984(昭和59)年の開館時期に3回にわたって開催したシリーズ展だったことに触れ、「開館当時の原点に立ち戻り、顕著な活動を続けてきた郷土作家の作品を展示している」と記念展の狙いを説明した。

 「福島の美術家たち2024」は7月22日まで。