G大阪が1-0でFC東京を撃破

 ガンバ大阪は5月26日に行われたJ1リーグ第16節のFC東京戦に1-0で勝利し、リーグ戦2連勝で5戦負けなしとなった。対戦相手のFC東京が22日にルヴァンカップの鳥栖戦を行っていたこともあり、コンディション的にはG大阪が有利だった。

 試合後、G大阪のFW宇佐美貴史は、その点も踏まえて「相手もコンディション的には疲れている感じが伝わってきましたし、普段通りではないんだろうなというのは、中でやりながら感じていました。得点は1点でしたけど、自分たちが今、課題としている攻撃の部分の厚みを出すこととか、チャンスも多く作れましたし、守備でもイレギュラーが発生しないところでは安定して守れたので、もう少し点差をつけて勝てれば、それが妥当な結果だったと思いますが、勝てて良かったです」と、試合前は勝ち点「2」差だった相手とピッチ内で感じた差を指摘した。

 前半、G大阪は試合を優勢に進めた。宇佐美は「前半の方がボールを保持できましたし、ボールを取られたらすぐに切り替えて取り返すこともできました。後半、相手のギアがどうなるかというところで、自分たちのギアが下がってしまったので、後半10分、15分くらいのところで全員を呼んで『こんなんじゃアカン』という話をしました。僕も後半のスタートはボーっとしているなというのは自覚していたので、自分自身に言い聞かせる意味でも(話しました)。そこはなんとか持ち返したなと思いますし、途中で入ってきてくれた選手も勢いを与えてくれました」と悪い時間帯も無失点で耐えて、決勝ゴールを挙げた一戦を振り返った。

 最前線のFWとして攻撃を組み立てる役割を担う宇佐美だが、前半24分にはFC東京のキーマンとなっているFW俵積田晃太を追いかけ、自陣深くスライディングでボールを奪い、ガッツポーズを見せるシーンがあった。G大阪の堅守を示すような場面だったが、宇佐美は「でも、自分のミスだったので」とボールロストした自分の責任があると前置きしつつ、このプレーがチームに与えた影響も口にした。

「(半田)陸なら止めてくれるだろうというのは思っていましたけど、イレギュラーというか、ゴチャゴチャしたなかで突破されてしまった。俵積田選手も突破力のある選手だというのは分かっていましたし、あそこがキーになってくる。右と左なら、左だろうなと思っていたんで『戻るしかない』と思いました。しかも中途半端に遅らせるだけじゃなくて、タックルでつぶし切ることが大事だったと思いますし、それがチームに与える影響というか、こっちもワンプレーですごくポジティブになる。

 今年は特にそういうプレーを意識しているので。もちろんミスがなければ一番良かったですし、あそこまでもっていかれなければよかったですけど、持っていかせたのは自分だったというところで」

 味の素スタジアムでのFC東京戦は、2020年以降勝利がなく、G大阪にとっては鬼門とされていた。宇佐美は「長い間、G大阪にいるので(味の素スタジアムが)『鬼門』って言われていることはわかっていました。この間のヴェルディ戦もそうでしたが、G大阪は関東圏で相性が悪い印象がある。でも、そういうのも払拭していかないといけないし、試合前のアップから気を引き締めるようにというのは、いつも以上に全員に声をかけていたつもりなので、そういったことも自分にとっては大事なことなのかなと思います」と、ピッチ内でも、ピッチ外でもチームを引っ張って行っている様子を明かした。

FOOTBALL ZONE編集部