鴨川べりにも遺体がごろごろ

さすがに市中に病原体の苗床にもなりうる遺体があるのはまずいので、しかるべき葬送の地(鳥辺野、蓮台野、化野など)や、町外れに捨てに行きます。

ですから、夏はカップルで賑わう鴨川べりなどは、かつて遺体がごろごろしていたわけですね。

その遺体を野犬なんかが食い荒らすわけで…

雅やかな京都の町といったって、そりゃあワイルドな光景が広がっていたわけです。

※本稿は、『応天の門』(新潮社)に掲載されたコラムの一部を再編集したものです。