これみんなMidjourneyのAIによる作画(Image: Midjourney)

これで苦手が克服できるなら安いもの。

最近はAI画像生成アプリが急増中だけど、人気・内容ともにトップランナーを走り続けるのは2022年7月にベータ版デビューを果たしたMidjourney(ミッドジャーニー)です。

無料ではありません。利用料は月額10ドル、年間96ドル。これだけ払えば毎月3.3時間の作画タイムが与えられます(1枚の画像のレンダリングにかかる時間は通常1分程度)。タダで利用できないのは痛いけど、とにかく最終成果物のクオリティが高いので、AIアートをたくさん揃えたい人なら一度は使ってみたいと思うツールなのではないでしょうか。

そこでここでは、これから利用する人(1か月のお試し利用もアリ)のためにMidjourneyでいの一番にやっておきたいことをザクっとまとめてみました。知っておきたいコマンド、画像の保存・閲覧方法などもここでチェックできます。

一番はじめにやること

MidjourneyはDiscordに公式チャンネルをもっていて、利用はこのチャンネルを通して行ないます。登録はこちら。まだDiscordにアカウントを持っていない人はそちらを無料で作成してからチャンネル登録しましょうね(ブラウザで開けるWeb版もリリースされましたが、そちらを使うにはまずDiscordで1000枚以上画像を生成する第一関門の突破が必要です)。

登録の際にはMidjourney利用規約に同意して、サブスクしたいプランをセレクトします。

Midjourneyの説明は懇切丁寧なのでその面では安心です。高額プラン加入者以外は、ほかのユーザーにも公開されているチャンネルにプロンプトを入力して画像を生成するかたちになるので、公開アトリエみたいでちょっと恥ずかしいけど、ほかの人の制作現場も見れるので刺激がもらえるし、AIエンジンでどんなことができるか参考にもなるので、これも悪くはないです。

Image: Midjourney 入門ガイド。すごくわかりやすい

まず何はともあれ、左の「#newbie」の新人用チャンネルからひとつ選んでチェックしてみましょう。クリックして開くと、「抽象表現」から「超リアル」まで多種多様なアートスタイルの絵が、入力した説明どおりに生成されていく様子を眺めることができます。

さらにMidjourney 公式Webサイトも回ってみましょう。画像生成の作業はすべてDiscordで行ないますが、こちらは仕上がった作品すべての保管場所。Midjourneyで人気のアート作品を閲覧したり、Midjourneyからの最新アップデートが読めたりもするので、こちらも要ブックマークです。

プロンプト入力のコツ

さて、いよいよプロンプトに挑戦です。#newbieのチャンネルを開いて「/imagine」と入力してスペースを空けると、これでプロンプトを入力できる状態になります。AI画像生成ツールを一度も使ったことない人は、絵に含めたい人物・モノ・設定と表現スタイルを思い浮かべて、そのまま文字で入力していくのがコツ。

ちなみに、プロンプトの入力言語は日本語ではなく英語がベスト。苦手な方は翻訳ツールで英文や単語に訳してもらうとストレスがないでしょう。

当然くわしく書けば書くほどイメージに近い結果が得られます。でも、漠然としたイメージしか思い浮かばないならそれでも問題なしですよ。「ボートに乗った象の水彩画」でも「テーブルの上のりんごの写真」でも、決めるのは自分次第。

Image: Midjourney ビギナーのチャンネルでプロンプトを入力

プロンプト入力後は、1分ぐらい考える間があって、4枚の作品が生成されてきます。

どれも気に入らなくてMidjourneyにやり直しを命じたいなら、青と白の矢印の円マーク(「re-roll」ボタンという)をクリック。

1枚だけ気に入った作品があるなら、左上→右上→左上→左下の順に4つのバージョン(V1〜V4)から好きなバージョンのボタンを押すと、さらに4つのバリエーション(U1〜U4)が表示されます。

U1〜U4からひとつ選んでボタンを押すと詳細が表示され編集機能も出てくるので、気に入らないところがあれば全部でも一部でも修正が可能。縮小して残りの余白をAIに埋めてもらったり、4方向の矢印ボタンで好きな方向に伸ばしたり、気の済むまで手を加えていけますよ。

ちなみに画像はふつうにクリックすると全画面表示になって、右クリックで任意の場所に保存、です。

このプロンプトを知らないとMidjourneyを使い倒したことにはならない

プロンプトでは実にさまざまなパラメータ(要素)を指定できます(全リストはここ)。アスペクト比の変更もプロンプトで指定できるし、タイル表示にしたり、幅広いバリエーションの出力結果を求めたり。たとえば正方形よりワイドがいいなと思ったら、単にプロンプトの末尾に「aspect 16:9」と加えればこれで修正おわり!です。

覚えておいて絶対損のないパラメータといえば、やっぱり文字参照の「—cref」と画風参照の「—sref」が代表的ですよね。どちらも、この後に参照画像のURLを入力すると、前者は参照画像の文字を拾って画に含めることができるし、後者は参照画像のスタイルを真似した作風になるのでぜひ試してみて。

Image: Midjourney 自作の画はMidjourneyのサイトに集めておける

あと、Discordで使うプロンプト入力用コマンドは「/imagine」以外にもあります。

「/describe」:指定した画像に行く着くテキストプロンプトが返ってくる 「/blend 」: 異なる画像を5枚まで合体させて新しい画像を生成できる

使う画像はWeb上の画像URLを指定するか、自端末からアップロードしてね。