これまでにも少し触れたことがあるが、どんどん作動が遅くなるワイパーモーターがついに停止。ワイパーアームを立てて無負荷にすれば動くものの、ガラスは拭いてくれない。車検もこのままでは危ういので、もう新品は出ないワイパーモーター を分解して自力リビルドを敢行。TV系よりも元々作動が遅いので、完成してみても「あーこんなものなのかー」なのだが、ちゃんと雨の中視界が確保できたのは嬉しいぞ。
■ Photo&Text Masahiro Kan
カーボンブラシの整形とコンミュテーターの研磨に挑戦だ!
欠落したカーボンブラシをまずは平面を出すために鉄ヤスリで大まかに整形する。
ブラシの単体部品はないので、汎用品を整形して使用するか、現状を再加工して使用するかしかない。
酷くは磨耗していないので整形して使用してみた。
もしかしたらリビルドを行なっている業者なら入手できるかもしれないが、頻繁に使用するモーターではないので、とりあえずちゃんと動くようにすればいい。
ヤスリでの整形はわりと簡単で、ブラシ本体が柔らかい材質(カーボンを高圧で固めたもの)なので、基板に装着したままでサクサク削っていくことができる。
ブラシのアタリ面全面が大まかに出ればいい。
今回は3個あるブラシのうち1個だけ削ったので、そこだけが短くなる。ここからさらに整流子に合わせ削るので、そこまで真剣になる必要はないだろう。
だいたい整形が終わったらローターの整流子(コンミュテーター)の研磨だ。こちらも銅製なので力はあまり必要としない。
ブラシのサイズを測定しておいて、万が一ブラシ交換をするための目安にしておきたい。動かなければ車検が通らなくなるからだ。
[pit_call name=故障・修理 slug=repair]著者:内外出版/オートメカニック