中古車選びにまつわる素朴な疑問にお答えするコーナー。今回のテーマは「認定中古車」について。中古車に詳しいグーネットマガジン編集部がわかりやすく解説します。

質問:認定中古車って何ですか そのメリットは?

答え:第三者機関がクルマの状態をチェックし、各メーカーが定めた品質が保証された中古車のこと。

 中古車を探している時、認定中古車という言葉に出会うことがあります。ディーラーが取り扱う品質が良いクルマ……というのは理解できても、具体的に一般の中古車とは何が違うのかわからない人も多いのではないでしょうか。今回は、改めて認定中古車とは何かをご説明します。

認定中古車は第三者機関が品質を保証した中古車

 認定中古車とは、第三者機関が車両の状態をチェックし、品質が保証された中古車を指します。基本的には自動車メーカーの正規ディーラーが取り扱っているので、品質はメーカーお墨付きということになります。

 認定中古車制度を最初に導入したのはBMW。認定中古車制度が始まった1987年当時、日本では各販売店が中古車を独自に仕入れ、独自に整備して販売していました。そこでBMWは、エンジンや足まわりなど約70項目(1987年当時)にも及ぶ整備項目を義務付け、共通の保証制度を付随させた認定中古車制度を導入。それまで品質に大きな差があった中古車ビジネスを画一的なものとしました。その後、BMW以外のメーカーもこれに倣い、現在ではほとんどの自動車メーカーが認定中古車制度を導入しています。

認定中古車のメリットとは?

 認定中古車の最大のメリットは、品質が保証されているということ。検査は第三者機関が行い、それをパスした車両だけが認定中古車として販売されます。また、多くのメーカーが入念な納車前点検を行っているのもメリット。たとえばトヨタでは、エンジンルームからシートまで、普段見えないところまで徹底洗浄してからユーザーの元へ届けられます。

 また、充実した保証も認定中古車の強み。多くの場合購入後1年(メーカーにより2年)の保証が付帯し、期間内であれば故障しても無償で修理を受けられます(ただしメーカーの規定による)。さらに延長プランが用意されていることも多く、たとえばBMWでは最長4年間の保証が付きます。

 そのほか、購入後には24時間365日、事故やトラブルの際に対応してくれるエマージェンシーコールを利用できることもあるなど、一般の中古車と比べて圧倒的な高品質と充実の保証が受けられます。

※写真はイメージです

認定中古車のデメリットは?

 メリットだらけの認定中古車ですが、デメリットの有無も気になるところ。認定中古車にはデメリットはありませんが、強いていえば一般的な中古車よりも価格が高いことが挙げられます。また、初度登録からの経過年数がメーカーごとに決まっており、古い年式のモデルが取り扱いされていません。中古車に詳しいひとなら、故障のリスクを把握しつつ、レアなクルマを指名買いするケースもあります。認定中古車といえど、全てを網羅しているわけでないことを頭に入れておきましょう。

まとめ

 デメリットよりも受けられる恩恵のほうが勝る認定中古車は、ビギナーはもちろん中古車をたくさん乗り継いだベテランユーザーにも積極的におすすめできる制度です。各メーカーの専用サイトで認定中古車を簡単に検索できるので、中古車を探しているならぜひチェックしてみましょう。また、近所の正規ディーラーにも在庫があるケースがありますので、まずは問い合わせてみるのもおすすめです。

ほかにもこんな記事が参考になります。
https://www.goo-net.com/magazine/carmaintenance/inspection/224892/
https://www.goo-net.com/magazine/contents/buyers-guide/223533/

著者:グーネットマガジン編集部