訪日外国人にとって、いまや観光スポットのひとつになっている日本のコンビニエンスストア。おいしい食品から便利な日用品まで、なんでも手軽にそろう魔法の場所のように思われています。外国人から人気といえば、コンビニのおにぎりですが、あるアメリカ人男性は別のものに夢中になったようです。毎朝購入して、ほぼ制覇してしまったものとはなんだったのでしょうか。

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コンビニで「アメリカの犬が売られているのかと」思った商品とは

 共通の知人を介して知り合い、今ではふたりで日本へ来るほど意気投合したアメリカ人のベンさんとエリックさん。旅の目的は、スキューバダイビングをして、シュモクザメと泳ぐことだといいます。ベンさんが日本へ来るのはこれが初めて。一方、エリックさんは子どもの頃から数えて、3度目の訪日です。

 エリックさんが初めて日本を訪れたのは19年前、10歳のときでした。横浜で働く父の友人を訪ねたそうです。そのとき、エリックさんは初めて日本のコンビニを利用し、驚いたことがありました。

「日本では、コーンドッグのことをアメリカンドッグと呼ぶよね! コンビニで初めて見たときには、アメリカの犬が売られているのかと思ったよ(笑)。

 しかも、日本で初めて買ったコーンドッグには、ソーセージじゃなくてイカのすり身のようなものが入っていたんだ。購入したのは京都のコンビニで、お祭りの時期だったからかもしれないけれど……。出店がたくさん出ていたのを覚えている。初めてイカを食べたのがそのときで、それからちょっとイカが苦手なんだ(笑)」

 和製英語はさまざまあり、アメリカ人を驚かせてしまうこともあるようです。とはいえ、イカ入りのアメリカンドッグは、日本人でもびっくりする一品です。

「ほとんどのコンビニコーヒーを制覇」するほどどハマリ

 一方のベンさんは、日本ではいまや当たり前になっている、コンビニのある商品に度肝を抜かれたようです。

「日本のコンビニコーヒーはなんなんだ!?(笑) 安い、早い、うまいだよ! 旅行中、毎朝コンビニでコーヒーを買って、ほとんどのコンビニコーヒーを制覇したよ」

 コンビニに入れば、必ずといっていいほど設置されているコーヒーマシン。店頭でドリップしたコーヒーを低価格で味わうことができ、日本でも導入当初は驚きの声が上がり、爆発的なスピードで広がっていきました。

 価格よりもはるかに高いクオリティに、ベンさんは熱弁が止まりません。

「1ドル以下で、挽きたてのコーヒーが飲める。しかも豆を選んだり、濃さを調整したりできるところもあったんだ。もちろんホットかアイスかも選べる。味も悪くないし、朝の通勤時間は会社員っぽい人たちもみんな買っていたから、よく売れているってことだよね」

 ベンさんの言う通り、コンビニコーヒーは大ヒットを続けており、大手コンビニチェーンのセブン-イレブンのセブンカフェ販売数は、年間10億杯以上に上ります。

「日本のコンビニは完全に次の時代を行っているよ。これはアメリカにもすぐに導入してほしい」とベンさん。日本ではすっかり浸透したコンビニコーヒーですが、世界的に見ると信じられないような“神サービス”ということがわかりますね。

Hint-Pot編集部