◆米大リーグ ドジャース3―1マーリンズ(8日・米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(29)の元通訳・水原一平容疑者(39)が銀行詐欺などの容疑を認め、有罪答弁の司法取引が成立したと米連邦検察が8日(日本時間9日)、発表した。

 この発表はドジャースが本拠地でマーリンズと戦っている最中に行われた。試合後、ロバーツ監督の会見では米メディアから水原容疑者に関する質問があったが「私は通訳の状況について認識していなかった。だからコメントできることは何もない。私はこれが収束に向かい、みんなが前に進めたらいいと願っている」と話すにとどめた。

 ここまでは普段と変わらない流れだったが、この後6回に10号決勝2ランを放ったT・ヘルナンデス、7回6安打1失点の好投で3勝目を挙げたストーンの取材もインタビュールームで行われた。本来、選手の取材はクラブハウスで行われるが、この日ばかりは解放されず。最終的に報道陣も立ち入りが許されたが、その頃には大谷ら選手はほとんど帰っており、もぬけの殻となっていた。“水原問題”に関する質問をシャットアウトするためだったとみられる。

 水原容疑者はこの日までに違法スポーツ賭博のため大谷の口座から約1700万ドル(約26億4000万円)を不正送金したことを認め、虚偽の納税申告書を作成し、約410万ドル(約6億3700万円)の所得を申告していなかった罪も認めた。エストラーダ連邦検察官は「この被告の詐欺と窃盗の規模は甚大だ。彼は信頼される立場を利用して大谷氏を利用し、危険なギャンブル癖を助長した。正義の鉄ついを下すことに全力を尽くす」と述べている。