◆JERA セ・リーグ ヤクルト1―2巨人(10日・神宮)

 巨人が執念継投逃げ切り3連勝を飾った。先発の戸郷翔征投手が7回まで投げ1安打無失点の好投で3勝目。1回に吉川尚輝内野手の1号ソロで先制、7回に小林誠司捕手の1号ソロで2点目を奪い、最後は小刻みな投手リレーで逃げ切った。

 巨人は1回、4月29日に完封を許したヤクルトの先発・ヤフーレ投手から3番・吉川がヤクルトファンで埋まる右翼スタンドに1号ソロアーチ。ベンチ前では、戸郷手が笑顔で出迎えて、ハイタッチを交わした。

 3回は先頭の門脇誠内野手が右翼線二塁打、戸郷が送りバントを決め1死三塁としたが、丸佳浩外野手は遊飛、佐々木俊輔外野手はライナー性の右飛に打ち取られた。

 4回には、今季初スタメンの秋広優人内野手が先頭で中前打、門脇誠内野手も左前打して2死一、三塁とチャンスを広げたが、丸が二ゴロに倒れ、追加点はならなかった。

 戸郷は1回を3者凡退。2回は2死から連続四球を与え一、二塁とされたが、武岡龍世内野手を二飛。3回は2死から一塁・岡本和真内野手の一ゴロ失策で走者を二塁に背負ったが、オスナ内野手を一邪飛に抑え、切り抜けた。

 4回に長岡秀樹内野手に初ヒットとなる左前打を打たれたが、後続を打ち取り、5回は3者凡退に抑え、勝ち投手の権利を得た。

 巨人が7回に待望の追加点。戸郷をここまで無失点の好リードを見せてきた小林が、ヤクルト先発のヤフーレ投手から左翼スタンドに1号ソロ。2021年9月12日の広島戦以来、3年ぶりの一発で貴重な2点目を挙げた。

 巨人は8回に2番手の西舘勇陽投手が1点を失い、なおも2死一、三塁のピンチで船迫大雅投手に交代。サンタナを敬遠気味の四球で歩かせると、ここで高梨雄平投手にスイッチ。2死満塁で長岡をサードライナーに打ち取り、1点のリードを守った。最終回は、負傷離脱中の大勢投手の代役・守護神としてバルドナード投手が締めて逃げ切った。