◆春季高校野球東北大会準々決勝 花巻東8―4秋田商(15日・石巻市民)

 花巻東(岩手)は秋田商(秋田)を8―4で下した。

 花巻東は打線もいいんだと、3番・藤原凛人右翼手(3年)のバットが初回から結果を出した。1死三塁から左翼線へ先制の適時三塁打。「ゴロを打とうとして(打球が)上がってしまったけど、落ちてくれて良かった」と安どの表情を見せた。7回は2死から右翼線を破る三塁打を放つなど、4打数2安打1打点の活躍だ。

 優勝した県大会は全4試合、計32回を無失点で勝ち抜き、投手陣の頑張りが光った。その一方で、投手でもある藤原は「得点力が低い。野手で勝てるようにしないといけない」と反省。佐々木洋監督から「投手としても、野手としても、伸びしろしかない」と期待される逸材は振り込みなど打撃を強化し、走塁や小技なども磨いてきた。

 この日の8得点のうち適時打は2点のみ。内野ゴロの間や犠飛、スクイズに重盗など様々な形で得点を重ねた。これで8年ぶりに春季東北大会で4強入り。「個人の役割を意識しながら思い切りやりたい」と、次戦も打線を引っ張っていく。(有吉 広紀)

 ★秋田商・太田直監督(6回に一時2点差まで迫るも、その後失点を重ねて敗退)「負けることには理由が必ずある。やるべきこととやってはいけないことをちゃんと精査して、夏に臨んでいきたい」