中国の国宝級イケメン、シュー・カイ(許凱)の凛々しさが倍増！国際派女優ジン・ティエンとの甘いロマンスも話題を呼んだ「楽游原」

美麗なスター俳優を次々に誕生させている中国時代劇において、"国宝級"や"神級"と称されるビジュアルで抜群の存在感を誇っているシュー・カイ(許凱)。今年3月で29歳となった彼を一躍スターダムに押し上げた2018年の時代劇｢瓔珞＜エイラク＞〜紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃〜｣での清廉なイメージは今も健在で、その後も美しい衣に身を包んだ古装劇の主演が引きも切らない人気ぶりだ。

そんなシュー・カイが、「キングコング：髑髏島の巨神」(2017年)や「パシフィック・リム：アップライジング」(2018年)といったハリウッド作品への出演でも知られる国際派女優ジン・ティエンと共演したロマンス・アクション時代劇が、「楽游原(らくゆうげん)」(2023年)だ。

6月6日(木)よりＷＯＷＯＷにて日本独占初放送・配信される「楽游原(らくゆうげん)」は、唐代末期を舞台に皇帝を倒した反乱軍を鎮圧すべく、皇帝の孫・李嶷(りぎょく)が率いる鎮西都護軍と崔家軍が三つ巴の戦いを繰り広げる物語。「陳情令」の演出家スティーブン・チェンをはじめ、シュー・カイが主演した時代劇「招揺(しょうよう)」の制作スタッフが再集結したことでも配信前から大いに期待を集めていた。

聡明で武力にも長けた皇帝の孫・李嶷にシュー・カイが扮し、将軍の娘ながら崔家軍の軍師として暗躍するヒロイン・崔琳(さいりん)をジン・ティエンが熱演している。それぞれの軍勢を率いる李嶷と崔琳が何度も顔を合わせるうちに互いの能力を認め、やがて恋に落ちていくのだが、2人のキャラクターが抜群に魅力的だ。

シュー・カイ演じる李嶷は文武両道、やんちゃで負けず嫌いのキャラクター。祖父を殺し、父を人質にした反乱軍への怒りは抱いているものの、人柄はカラッとしていてどこか乱世を楽しむ余裕すら纏わせている。弓を射るシーンやアクロバティックな接近戦などシュー・カイ自身の進化したアクションスキルも相まって、惚れ惚れするほど堂々とした"主役感"が漂っている。相手を出し抜く時に見せるニヤリとした笑顔も自信に満ちていて、高貴ながらも親しみやすい皇孫のキャラクターを見事に体現している。

一方、ジン・ティエン演じる崔琳も負けてはいない。髪をきりりと結い上げた男装の麗人で、李嶷に劣らぬ勝ち気キャラ。相手を鋭く見据える目つきも知性に溢れ、指先ほどのサイズの吹き針を衣服に仕込んでおいて、それを上手く使ってどんなピンチも切り抜ける。思わず女性も見惚れてしまう、カッコいい女軍師だ。

そんな2人がことあるごとに顔を合わせては丁々発止、テンポよく武力・知力戦を繰り広げながら関係を深めていく。さすがシュー・カイ＆ジン・ティエンという2大スターの顔合わせだけあって、アクションシーンは映像としても美しい。初対面の水中アクションシーンも、美しいビジュアルを一切崩すことなく幻想的なシーンに仕上げている上、水を滴らせた姿がまた美麗。劇中には竹竿を使ったアクションもあり、まるで中国武術の演舞のようだ。

時に敵対し、また時には協力しながらも、互いに好敵手として認め合ううちに、やがて李嶷と崔琳の間に芽生えていく恋愛感情――ライバル関係から始まった2人だけに、キスシーンも崔琳のほうからさりげなく唇を合わせるなど、爽やかさが漂う関係性が何とも言えず心地いい。それでいて、見つめ合うだけで甘い雰囲気が流れ始める瞬間もあり、ロマンスも緩急自在。実年齢ではジン・ティエンが6歳年上だが、その年齢差も感じさせない相性の良さで、どこか応援したくなる理想のカップル像を作り上げている。

乱世を駆け抜ける皇孫と女軍師。壮大なスケールで描かれるアクションの一方で、2人が醸し出す甘いロマンスとの対比も見事でぐいぐいとその世界観に引き込まれていく。何より凛々しさを増したシュー・カイのカリスマ溢れる佇まいに見惚れてしまうこと必至だ。

文＝酒寄美智子