「iPhoneの天気アプリで、文京区が大雪警報になっている」──。そんな投稿がX(旧Twitter)で相次いでいる。しかし、実際には大雪警報は出ていない。参照元の情報として示されているのは気象庁だ。

 ITmedia Mobileが2024年14時55分頃、気象庁に取材したところ、気象庁は「そのような情報を発表しておりません」と文京区での大雪警報を否定した。ただ、iPhoneで偽の警報が表示される理由は不明だという。

 iPhoneの「天気アプリで利用できる機能とデータソース」に関しては、AppleのWebページに詳しく掲載されている。iPhoneの天気アプリでは「10日間の天気予報」「重大な気象情報」「これから1時間の雨の強さ」などを確認できる。大雪警報などの重大な気象情報は、その日の気温などのすぐ下に表示されるようになっている。

 手元のiPhone SE(第3世代)で確認したところ、確かに大雪警報の表記があった。他にも「強風注意報」「乾燥注意報」など複数の警報が出ているが、いずれも誤っているという。

●誤情報と見抜くにはどうすればよい?

 では、ユーザーが今回のような誤った情報に惑わされないようにするためには、どうすればよいのだろうか? この問いに対し、気象庁は「同庁のWebページを確認してほしい」と答え、地域ごとの気象情報を掲載していることや、警報の内容を確認できることも案内した。

 手順はこうだ。まずトップページの上部にあるタブの中から「防災情報」を選択し、「気象防災」という項目内の「気象警報・注意報」へ進む。すると、日本地図が表示されるので、確認したい都道府県を選択。例えば、東京都なら「東京都の警報・注意報(注意警戒事項/発表状況)」などがトップ項目に表示されるが、区や市ごとの気象情報は同ページの下に表示される。

 試しにiPhoneの天気アプリが誤情報として表示した、文京区を確認してみたところ、「伊豆諸島北部、伊豆諸島南部では、2日夜遅くまで高波に注意してください。小笠原諸島では、2日夜遅くまで急な強い雨や落雷に注意してください」とあるものの、「文京区で発出されている警報と注意報はない」ことが分かった。