米Appleは5月2日(現地時間)、2024年第2四半期(1月〜3月)の決算を発表した。売上高は前年同期比4.3%減の907億5300万ドル、純利益は2.2%減の236億3600万ドル(1株当たり1ドル53セント)と、減収減益となった。サービス部門の売上高は過去最高を更新したが、ハードウェアが軟調で、特にiPhoneの中国での需要が低かった。

 売上高、1株当たり純利益ともにアナリスト予測(売上高は900億1000万ドル、純利益は1ドル50セント)を上回った。

 ティム・クックCEOは声明文で「当四半期中、Apple Vision Proを発売し、空間コンピューティングが解き放つ可能性を世界に示すことができて大変うれしく思う。来週にはエキサイティングな製品発表があり、6月のWWDCも楽しみだ」と語った。

 セグメント別売上高は、iPhoneは10%減、Macは3.9%増、iPadは1.7%減、Apple WatchやHome Pod、Apple Vision Proなどを含むWearables, Home and Accessoriesは9.6%減だった。Apple MusicやAppel TV+などを含むサービスは過去最高の14.5%増だった。Apple Vision Proの販売台数は明らかにしていない。

 地域別の売上高は中華圏、(円高の)日本、アジアが大幅なマイナスとなった。

 クック氏は業績発表後の電話会見で、生成AIにおけるAppleの機会について非常に強気だと語った。過去5年間でAIの研究開発に1000億ドル以上投じてきたという。「近いうちに非常にエキサイティングなものを披露できることを楽しみにしている」とし、「われわれはAIの変革力と可能性を信じており、Apple独自のハードウェア、ソフトウェア、サービスのシームレスな統合と、業界をリードするニューラルエンジンを備えたシリコン(プロセッサのこと)など、われわれには差別化する利点があると信じている。また、(AIでも)プライバシーにフォーカスする」とも語った。