群馬大学は5月22日、同学医学部附属病院の入院患者42人の個人情報が一時公開状態になっていたと発表した。YouTubeに掲載された動画に電子カルテの入院患者一覧画面が映り込んでいた。

 動画は、病院で使用している製品を開発した企業が、導入事例の紹介として作成したもの。病院の同意を得て撮影し、当該企業の公式YouTubeチャンネルで2023年11月23日から公開していた。

 しかし、動画内に電子カルテの画面が映り込んでいることが4月23日に判明。その日のうちに当該企業に連絡し、動画の公開を停止したという。

 動画の長さは10分3秒で、このうち6秒間に入院患者の一覧が映っていた。一覧には42人の漢字氏名、カナ氏名、患者番号、診療科、入院日などの個人情報が記載されていた。

 群馬大学は「動画作成時のチェックで患者の個人情報が映ってしまっていることを見落とした」と説明。患者には個別に謝罪すると共に、再発防止のため、個人情報の厳正な管理と情報セキュリティの指導を徹底するとしている。