台湾をオランダの支配から解放した鄭成功(1624〜62年)の出生地の長崎県平戸市で、生誕400周年記念事業の一環として、分霊廟(れいびょう)が整備された。市内では今年、生誕祭など鄭成功に関するさまざまなイベントが予定されており、市は分霊廟が周遊観光の核となることを期待している。
 中国人海商と平戸の女性との間に生まれた鄭成功は、「東アジアの英雄」とたたえられ、近松門左衛門作の人形浄瑠璃「国性爺合戦」のモデルともなった。
 分霊廟は市内の別の場所にあったが、老朽化に伴い生家跡に新築された。市観光課の担当者は「インバウンド(訪日客)向けの核として活用していきたい」と話している。【もぎたて便】
[時事通信社]