F1マイアミGPは、セーフティカーのタイミングにも助けられ、マクラーレンのランド・ノリスが優勝。レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、トラブルでリタイアした今年のオーストラリアGPを除けば、昨年のシンガポールGP以来となる”コース上での”敗北を喫することとなった。

 この敗因についてレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、フェルスタッペンのフロアには大きなダメージが及んでいたからではないかと語る。

 フェルスタッペンは週末を通して、マシンに対する不満を訴えていた。しかしそれでも、予選ではポールポジションを獲得し、決勝レースでも序盤からリード……確かにいつものように後続を引き離すことはできずとも、首位を走っていた。

 しかし22周目にシケインの通過を誤り、コース脇のボラードを吹っ飛ばしてしまった。幸いにもボラードが激突したフロントウイングやフロントサスペンションには問題はなかったが、実はこの時フロアに損傷を抱えていたようだ。

「週末を通して、我々は素晴らしいバランスを保てていたわけではなかった。そして彼は20周目くらいでボラードに激突し、マシンの下面にかなりのダメージを受けた。その影響がどの程度だったのか、正確に調べる必要があるだろう」

 どの程度の損傷だったのかと尋ねると、ホーナー代表は次のように明かした。

「左リヤのフロアの周囲の、かなりの部分が欠けている。かなり大規模に欠け、しかもひどく曲がっていたのが分かる。それは明らかに、パフォーマンスの手助けにはならないだろうね」

 なおフェルスタッペンはボラードとの接触については次のように語っていた。

「あのボラードは気に入らなかったから外したんだ。そしてフロントウイングの耐久性もテストすることにした。耐久テストは完了だね。ダメージはあんまりなかった。外れたボラードは誰の邪魔にもならない場所にあったから、その後は特に問題なかったはずだ」

 しかしホーナー代表が言うように、フロアにダメージがあったのではないか? そう尋ねられたフェルスタッペンは、次のように語った。

「僕としては、特に変わった感じはしなかった。だから分からない。もしかしたら、その前にダメージを受けていたのかもしれない。分からないね」

「とにかく、ボラードにぶつかったんだけど、その後のペースは変わらなかった。だから、ダメージがあったかどうかは分からなかったんだ」

 ただホーナー代表は、このダメージの影響はかなり大きく、ターン1だけで0.25秒ほど失っていたと分析している。

 一方でガレージに戻ったマシンを見たフェルスタッペンは、そのダメージの大きさを理解したようで、その日の夕方に配信されたレッドブルのプレスリリースのコメントでは、次のように言及されていた。

「ガレージに戻ったマシンを見た時、フロアが損傷して、コーン(ボラード)にぶつかった時に出来たと思われる穴があることも分かった」