福島県浪江町は23日、JR浪江駅周辺再開発事業のキーテナント候補として、イオン東北(秋田市)を選んだ。来年6月以降に出店契約を正式に結び、スーパーのオープンは2027年3月を予定している。
 イオン東北が入居するのは、町が東京電力福島第1原発事故からの復興を目指して行う再開発事業で、東側に整備される商業施設(約2600平方メートル)。公設民営方式となる施設のキーテナントとなるスーパーを公募した結果、同社だけが応じた。
 同社は今後、町と施設の設計などについて協議し、商業施設の機能などの検討を進める。町内では19年からイオン浪江店が営業している。
 原発事故で、浪江町は約2万1000人の全住民が町外避難を強いられた。町中心部の避難指示は解除されたが、現在の居住者は約2200人にとどまり、駅前地区も建物が解体されて空き地が目立っている。