獅子舞の軽やかな太鼓と笛の音色が、早朝の通りに響く。通りに並ぶ電柱や住宅は傾き、電線はたるんだままだ。15日午前7時、富山県射水市港町(新湊)の古新町西部地区。能登半島地震で深刻な液状化被害を受けた一帯で、若連中約40人が住宅を一軒ずつ回った。 

 若連中のまとめ役、濱野純さん(27)は「獅子舞は生きがい。演舞が地区の日常を取り戻す力になればいい」。願いを込めて、力強く舞った。