およそ270年前に現在の岐阜県で行われた治水工事で犠牲となった薩摩藩士の慰霊祭が鹿児島市で行われました。

鹿児島県薩摩義士顕彰会 島津修久会長
「義士の皆さんの志は濃尾・伊勢地方と鹿児島を結ぶ固い絆として受け継がれています」

今からおよそ270年前の江戸時代に木曽川などで行われた治水工事は宝暦治水と呼ばれ、派遣された薩摩藩士およそ200人が命を落としたとされています。

鹿児島市の平田公園で行われた慰霊祭には、犠牲になった薩摩藩士の子孫や岐阜県などの関係者およそ450人が参列しました。

慰霊祭は多くの藩士を亡くしたことや工事に莫大な費用がかかったことを理由に自害した総奉行の平田靱負(ひらたゆきえ)の命日にあわせて行われています。

参加者たちは薩摩藩士たちの安らかな眠りを祈りながら次の世代へ引き継ぐ思いを新たにしていました。