6月30日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられる予定のH3ロケット3号機に搭載される衛星が、報道陣に公開されました。観測の精度が向上して、災害につながる異変を早期に発見することが期待されています。

5月25日、種子島宇宙センターで公開されたのは、新たな地球観測衛星「だいち4号」です。

重さは約3トン。

レーダーアンテナ部分は縦3.6m、横10mに広がります。

現在運用されている、だいち2号と比べて進化したのは、観測幅と観測頻度です。

観測幅は4倍に拡大、その分、日本全域を年間で約20回と高頻度で観測できるため、地殻・地盤の変動をセンチメートル単位で計測し、より精度の高い情報を得ることが可能となりました。

目指すは、災害につながる異変の早期発見です。

だいち2号のミッションを引き継ぐ新たな衛星として、7年あまりかけて開発されました。

チームの責任者は、鹿児島市出身の有川善久プロジェクトマネージャです。

JAXA先進レーダ衛星プロジェクトチーム・有川善久プロジェクトマネージャ
「だいち4号が軌道上で活躍し、この技術が社会に実走されることを目指して開発してきた。打ち上げに向けて準備を万端に整えて、確実な運用ができるように備えたい」

だいち4号はH3ロケット3号機に搭載され、6月30日の正午過ぎに種子島宇宙センターから打ち上げられる予定です。