ハイウェイホテルは高速道路を降りることなく利用できるのが特徴です。リーズナブルな価格で利用できると評判ですが、一体どのような施設なのでしょうか。

ハイウェイホテルとは

 高速道路には「ハイウェイホテル」と呼ばれる宿泊施設があります。
 
 リーズナブルな価格で利用できると評判ですが、一体どのような施設なのでしょうか。

 高速道路の一部のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)には、「ハイウェイホテル」と呼ばれる宿泊施設があります。

 ハイウェイホテルは高速道路を降りることなく利用できるのが特徴であり、一度高速道路を降りて宿泊施設に泊まり、その後再び高速道路に戻るといった途中下車にともなう料金がかかりません。

 実際に利用した人からは「リーズナブルに利用できる」、「便利」などの声が寄せられており好評ですが、一体どのような施設なのでしょうか。

 ハイウェイホテルはSAやPAに併設されているため、利用する際には目的のSAやPAに行き、そのままチェックインします。

 なお、宿泊予約はホテルのウェブサイトや電話などから可能です。

 客室についても一般的なホテルと同様にシングルルームやツインルームなど複数の種類があり、名神高速道路の多賀SA(下り)にあるハイウェイホテル「レストイン多賀」を例に挙げると、シングル、ツインA、ツインB、和室(9畳・8畳・4.5畳)の客室が利用できます。

 同施設にはタオルや歯ブラシ、冷蔵庫、テレビなどの客室備品が備わっているほか、大浴場やサウナも利用でき、宿泊者が快適に過ごせるといえるでしょう。

 さらに、東名高速道路の豊田上郷SA(下り)内にあるハイウェイホテル「ファーストラウンジ豊田上郷」ではカプセルタイプの客室を中心に提供しており、宿泊料金が比較的安く抑えられます。

 たとえば「シングルルーム ソファベッド」タイプの基本料金は1泊4000円(金・土・祝前日は4500円)、「エコノミークラス ソファベッド」タイプであれば1泊3000円(金・土・祝前日は3500円)と安く、Wi-Fiの使い放題やソフトドリンク・コーヒーの飲み放題などが付いてきます。

 また3時間の時間休憩も可能なため、長時間運転の仮眠としても利用しやすいといえるでしょう。

 そのほか、場所によっては家族連れや友達同士など複数人数で宿泊できるホテルや、ペット同伴で利用できるホテルもあります。

 ペットの宿泊に関しては施設内を汚さない、鳴き声・臭いなどで他の宿泊客に迷惑をかけないなど、しつけができていることが前提ではあるものの、飼い主にとっては宿泊先の選択肢の一つになり得るでしょう。

 SNS上ではハイウェイホテルについて「ゆっくり休めたから安全に運転できた」という声のほか、「深夜割引が適用されて宿泊代が浮くのが嬉しい」といった喜びの声が複数寄せられています。

 実は高速道路では、午前0時から午前4時の間に通行するETC利用の車両に対して30%の深夜割引を適用しています。

 一例を挙げると夕方に高速道路に入りハイウェイホテルを利用、翌朝5時に高速道路を出たというケースのように、午前0時-午前4時をまたぐ利用も深夜割引の対象となるため、この制度を上手く活用しているドライバーもみられます。

 このように手軽に利用できるハイウェイホテルですが、全国でも施設数が少ないのがデメリットです。

 国土交通省の資料によると、全国のSA・PAの数は2023年6月末現在で886箇所ある一方、SAやPAに併設されているハイウェイホテルは全国で8箇所のみであり、非常に少ないといえるでしょう。

 ちなみにNEXCO東日本エリアでは東北自動車道の佐野SA(上り・下り)と長者原SA(上り)、NEXCO中日本エリアでは東名高速道路の足柄SA(上り)と豊田上郷SA(下り)、名神高速道路の多賀SA(下り)にハイウェイホテルが併設されています。

 加えて、NEXCO西日本エリアでは山陽自動車道の宮島SA(上り)と関門橋の壇ノ浦PA(下り)、徳島自動車道の吉野川SA(上り・下り)にそれぞれ展開しています。

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 ハイウェイホテルは高速道路を降りずに利用できるほか、時間帯によって深夜割引を受けられるというメリットがあります。

 宿泊だけでなく休憩に対応したホテルもあるため、自分の都合に合わせて上手く活用してみると良いかもしれません。