2007年の発売から16年が経過しながら、いまなお世界最高峰のポテンシャルを誇るのが日産R35「GT-R」です。次期GT-Rの登場が待ち焦がれるなか、Roman Miah氏とAvante Design社が発表したR36GT-Rの予想レンダリングを振り返ります。

現実か幻か… 完成度の高いR36 ver.0 GT-Rの登場

 日産は「GT-R(R35)」の2025年モデルを2024年3月14日に発表。同年6月に発売を予定しています。
 
 この際に日産は現行R35についての生産終了を明かしており、2007年からの歴史に幕を下ろすことになりました。
 
 では、次期にR36はどうなるのでしょうか。

 R35の生産終了と次期GT-RとなるR36について、日産広報部は次のように説明しています。

「R35 GT-Rとしては2025年モデルが最終となり、生産終了は2025年8月です。

 生産終了の理由としては、一部の部品供給の見通しが立たなくなってきていることがあります。

 なお次期型については、日産を代表するモデルでもあるので開発の検討はしています。

 今後はGT-Rに求められるパフォーマンスと世の中に求められる環境性能の両立が出来るように研究開発を行っていきます」

 このようにGT-Rの歴史が継承されていることは明らかになっていますが、その存在はまだふわっとしているようです。

 そのため、多くのファンやデザイナーからR36 GT-Rの予想レンダリングが登場し、話題を集めています。

 レンダリング画像とは画像データをプログラミング上で演算処理することで、新しい画像を生成する技術のことを指します。

 近年では、コンピューターの高性能化やソフトの質の向上に伴い、実車に近い高解像度のレンダリングが可能になりました。

 その次期GT-Rの予想レンダリングのなかでも、SNS上で話題になり高い評判を得ているのが、デザインディレクターのRoman Miah氏とAvante Design社の共同で手掛けたR36 GT-Rです。

 この次期GT-Rの予想レンダリングは2022年にInstagramに投稿され、わずか1週間半の間で30万「いいね」を獲得するほどの人気ぶりです。

 レンダリングされたデザインはArtisan GT-Rと名付けられ、基本ボディ構成はR35のフォルムを色濃く残したディテールになっています。

 ただし、丸型4灯の大型テールランプや横長のヘッドライト周りはR34に近いものが採用され、エッジが和らいだボディ処理はR33を連想させるなど、歴代GT-Rをオマージュした造りです。

 また、インテリアも歴代GT-Rのカラーを引き継ぎ、センターに鎮座する縦型ディスプレイこそ最新のクルマということを感じさせますが、ダッシュボード周りの造りはR35のモチーフを取り入れた造形になっています。

 さらにArtisan GT-Rが注目されている理由は、次期GT-Rの予想にとどまるだけではなく、R35をベースに実車化が可能な点にあります。

 Artisan GT-Rは現行GT-Rを製造拠点であるドイツ・ハノーバーに持ち込むか車両を購入することで入手可能です。

 ボディパーツはすべてオリジナルで、フルカーボンを採用する贅沢な造りです。

 グレードは「トラックパッケージ」と「アルティメットパッケージ」の2種類の展開となっています。

 トラックパッケージではR35のパワートレインをベースにインタークーラや燃料ポンプを換装することで800psを達成しています。

 さらにアルティメットパッケージではエンジンを4.1リッターまでボアアップし、タービン交換などにより1000psを達成するモンスターマシンとなりました。

 カラーはブルー、パープル、ミレニアムジェイド、ダークグレー、ダークブルー、ホワイト、オレンジ、ブラック、レッド、シルバーなどから選ぶことができ、R34で人気のあったミレニアムジェイドやパープルのような色合いも選択できます。

※ ※ ※ 

 話題を集めているRoman Miah氏とAvante Design社のGT-Rですが、同社のSNSではドイツの製造施設で実際に個体を施工をする様子などが投稿されています。

 同投稿には、「近日中に多くのアップデートが予定されているので、最新情報をチェックしてほしい!(編集部訳)」と記載されており、今後の進捗に注目です。

 実車の登場に多くのファンから「待ちきれない!」などといったコメントが寄せられています。