フェラーリは2024年5月3日、米フロリダ州でV12エンジン搭載の新型スーパースポーツ「12 Cilindri(ドーディチ・チリンドリ)」を初公開しました。どのようなクルマなのでしょうか。

フェラーリ新型「12チリンドリ」世界初公開

 フェラーリは2024年5月3日、米フロリダ州でV12エンジン搭載の新型スーパースポーツ「12 Cilindri(ドーディチ・チリンドリ)」を披露し、同日から販売すると発表しました。

 フェラーリのアメリカ上陸70周年を記念し、フロリダ州マイアミビーチで披露された12チリンドリは、FR(フロントエンジン・リアドライブ)方式の2シーターモデル。「812スーパーファスト」の後継を担うモデルで、クーペとスパイダーをラインナップします。

 ロングノーズ&ショートデッキの優雅なスタイリングは、1950〜1960年代に同社が開発したグランドツアラーにインスピレーションを受けたといいます。

 特にヘッドライトとそれをつなぐガーニッシュを黒色で統一させた顔つきは「365GTB4デイトナ」を彷彿とさせるものです。

 ボディサイズは全長4733mmX全幅2176mmX全高1292mm、ホイールベース2700mm。乾燥重量は1560kg(スパイダーだと1620kg) です。

 エンジンは自然吸気の6.5リッターV12。7250回転で最大トルク678Nm、9250回転で最高出力830HPを発生します。その超高回転志向は812スーパーファストを上回り、8速DCTを介して、0-100km/h加速2.9秒、最高速340km/hをマークします。

 デュアル・コックピットと呼ばれる車内は、左右がほぼ対称となったダッシュボードに3個のディスプレイを採用。また、着色ガラスルーフを採用しているのも特徴です。

 イタリア国内での価格は、クーペが39万5000ユーロ(約6570万円)から、スパイダーが43万5000ユーロ(約7240万円)から。

 フェラーリが1947年からずっと手がけているV12エンジン。昨今は環境規制の厳格化を背景に“絶滅危惧種”になっていますが、そうした状況にあっても進化、存続させているところが意義深いところ。そのフェラーリの熱い思いを「12気筒」を意味する車名に込めたということです。