レクサスのコンパクトSUV「UX」が改良され、ドイツで登場しました。どのようなモデルになったのでしょうか。

ハイブリッドシステム刷新で加速力アップ!

 レクサスのドイツ法人は2024年5月8日、「UX」の改良モデルを発表しました。
 
 UXのボディサイズは全長4495mm×全幅1840mm×全高1540mmと、レクサスのSUVではコンパクトな部類に入り、2023年12月に発売された新型「LBX」の次に小さいモデルとしてラインナップされます。

 今回ドイツで発表された改良モデルはハイブリッドシステムを刷新。新型「UX300h」は最高出力199馬力へとパワーアップするなど、従来の「UX250h」よりも8%の出力向上を実現しました。

 また、「Fスポーツ」「ラグジュアリーライン」は、2リッターガソリンエンジンに2つの電気モーター、強化されたE-Four(四輪駆動システム)を組み合わせており、リアアクスルには7馬力のインダクションモーターに代わり、41馬力の永久磁石モーターを採用。

 従来のニッケル水素バッテリーに代わって60セル/222ボルトのリチウムイオンバッテリーが搭載されます。

 これにより、加速性能が向上。フロントアクスルとリアアクスル間のトルク配分をよりダイナミックにすることでドライビングの楽しさと安全性を高め、高速カーブでのボディのロールの低減や、急減速時の安定性、ボディ剛性も向上しました。

 外装は、ボディカラーに新色「コッパーレッド」を採用。さらに、「Fスポーツ/Fスポーツ デザイン」は、AピラーからCピラーまでブラックに塗装された、個性的な2トーンカラー仕様が新設定されます。

 内装は、日本の職人技と革新的な生産技術を組み合わせた、プレミアムな仕上がりです。ドアパネルのスイッチ類やインパネ上部の形状が変更されたほか、センターコンソールやシフトレバーには金属調の加飾が施され、上質なインテリアとしました。

 シートはファブリック、合成皮革、本革が使用されています。

 パンチングレザーシートには日本の伝統的な籠編みからインスピレーションを得た六角形の「かごめ」模様が施され、合成皮革の室内装飾には日本の「刺し子」技術に由来するステッチパターンが施されました。

また、ダッシュボード(Fスポーツを除く)には、伝統的な日本家屋の襖を彷彿とさせる、和紙の質感を表現したデザインを採用しています。

 なお、「エグゼクティブライン」グレード以上ではフルデジタルディスプレイが12.3インチへと拡大されました。

 新型UXではドライバーモニターが搭載され、ステアリングコラムに設置されたカメラがドライバーの状態を監視。意識を失うなどの事態に陥った時には緊急ブレーキが作動し、車両は制御された状態で停止するほか、ハザードランプが点灯して周囲の道路利用者に停止を知らせます。

 運転支援システムは最新の「Lexus Safety System+」を採用。市街地での低速走行時に道路を横断する歩行者や駐車中の車両、自転車などを検知する「プロアクティブ・ドライブ・アシスト」や、後方から接近してくる車両などとの衝突が間近に迫った場合、ドアのロックが解除されないようにする「セーフ・エグジット・アシスト」などが備わりました。

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 ドイツでの新型UXの価格は4万3700ユーロから(日本円で約732万円)、スポーティ仕様のFスポーツは4万7800ユーロから(日本円で約801万円)となっています。