岸田文雄首相は23日、マレーシアのアンワル首相と官邸で会談し、脱炭素化の実現や半導体サプライチェーン(供給網)の強靱化など幅広い分野での協力を確認した。東南アジア諸国連合(ASEAN)との関係を深めると同時に「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国を引き寄せる狙いがある。

 岸田首相は会談冒頭で「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持強化すべく、連携を一層強めたい」と呼びかけた。アンワル氏は関係発展を歓迎するとした。

 両氏は、中国が一方的な現状変更の試みを続ける東・南シナ海情勢について意見交換。岸田首相は、今年2月と4月の海自とマレーシア軍の共同訓練実現を評価した。