2025年4月13日と、約1年後に開催を控える『大阪・関西万博』。5月21日には会場のシンボルである「大屋根リング」初の夜間照明点灯撮影会がおこなわれ、多くの報道陣が集まった。建設費が約350億円とされている「大屋根リング」、閉幕後は一体どうなるのか?

「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、2025年4月13日〜10月13日までの183日間、大阪市の人工島「夢洲」で開催される『大阪・関西万博』。

「大屋根リング」は、『大阪・関西万博』会場デザインプロデューサーで建築家の藤本壮介氏によりデザインされた、「多様でありながら、ひとつ」という万博の理念を表す建築物。2023年6月末に組み立てを開始し、木組みの進捗は4月末時点で約9割。完成時には全長約2km、高さ12m(外側は20m)、内径約615mとなり、世界最大級の木造建築物になるという。

夜間照明点灯撮影会に出席した、日本国際博覧会協会の広報部長・西崎一正氏は「想像以上。実際に現地で体感することはすごく大事だなと」と笑顔を見せ、「LED照明を使い、照明としての魅力と省電力の両方を両立させる、万博にふさわしいものになっている」と説明した。

続けて、「『大屋根リング』は多様な世界をひとつにつなぎ合わせる、会場のコンセプトを表す建築物になっています。上を歩くことで会場のすべてのパビリオンを見ることができる。ダイナミックさを感じてもらえると思います」とアピール。

建設費が約350億円とされている「大屋根リング」。開幕後の活用策について、「今まさに、大屋根を含む建物についてのリユースについて検討しているところです。どちらかというと材を使って何か別のものを作るというような構想がありますが、今後検討していきます」とコメントした。

「大屋根リング」は2024年9月末に完成する予定。日没時から始まる最初の時間を「暮」、次に夜8時から「宵」、そして夜9時ごろから「夜」という「3つの夜」を設定し、その時間ごとふさわしい灯りを作り、電気エネルギーを節約。「夜」の時間帯では、約2週間ごとに入れ替わる季節のテーマを光で表現する。