JR東海の丹羽俊介社長はリニア新幹線工事に伴い、山梨県で再開したボーリング調査について、改めて「早期に静岡県内での調査も実施したい」と強調しました。

JR東海・丹羽俊介社長:
「静岡県内の地質及び湧水の状況を把握するためにできるだけ早期に県境を越えて静岡県内のボーリング調査も実施していきたい」

 JR東海は、5月20日、およそ7カ月ぶりに山梨県から静岡県に向かって実施していたボーリング調査を再開しました。

 静岡県は、静岡側の地下水が山梨側に流出する恐れがあるとして、県境300メートル以内の調査に待ったをかけていましたが、県の専門部会は13日、山梨から県境を越えた県内の一部での実施を容認。

 県は、大井川利水関係協議会などの意見を確認したうえで、JR東海のボーリング調査を認めるかどうか判断するとしています。

 22日の会見で丹羽社長は改めて、専門部会でJR東海が示した管理フローに基づき慎重に調査を実施する考えを示しました。

JR東海・丹羽社長:
「県境300m以内では毎日、湧水量などを報告して、報告したデータや数値に基づいて丁寧に対話をさせていただきながら進めていきたい」

 また、県知事選の投開票日が26日に迫っていることを受け、「できる限り早く新しい知事に会いたい」と話しました。

JR東海・丹羽社長:
「引き続き静岡工区の1日でも早い着工に向けて、地域の皆様のご理解ご協力を得られるように双方向のコミュニケーション大切にしながら真摯に取り組んでいきたいと。こういった姿勢を早く知事に伝えたいと思っている」